内容説明
「大学入試学」という新しい学問の芽生え。大学入試の科学化は、戦後の文部省にとって政策上の悲願であった。受験生にとって、大学にとって、そして社会にとって「大学入試学」の成立はどのような意味があるのだろうか?受験生を守り大学の尊厳を示すために、いまやるべきことを提言する。
目次
第1部 「大学入試学」構想の軌跡(「大学入試学」構想の源流をたどる;受験生保護の大原則と大学入試の諸原則;国立大学におけるアドミッション・オフィスの系譜;「大学入試学」の提唱―東北大学におけるアドミッションセンター構想(草創期)
「大学入試学」の展開―東北大学におけるアドミッションセンター構想(転換期)
国立大学におけるアドミッションセンターの組織と機能)
第2部 大学入試研究の実情と課題(「大学入試学」の成立条件;大学で実施されている入試研究の実態調査;個別大学の追跡調査に関するレビュー研究;大学入試研究者の育成―「学生による入試研究」というチャレンジ)
第3部 大学入試研究の可能性(「実学」としての大学入試研究;大学入学者選抜における「入試ミス」の分類指標作成の試み;新聞記事からみた「入試ミス」のパターンとその影響の検討;新聞記事からみた「入試ミス」のパターンとその影響の検討;東北大学入試広報戦略のための基礎研究―過去10年の志願者数・合格者数等から描く「日本地図」;東北大学歯学部における志願者・入学者の学力水準の変化―医学部医学科定員増の影響を中心に)
著者等紹介
倉元直樹[クラモトナオキ]
東北大学高度教養教育・学生支援機構教授。東京大学大学院教育学研究科教育心理学専攻(教育情報科学専修)第1種博士課程単位取得満期退学。博士(教育学)。大学入試センター研究開発部助手を経て、1999年より東北大学アドミッションセンター助教授(組織改編により現所属)。東北大学大学院教育学研究科協力講座教員を兼務。専門は教育心理学(教育測定論、大学入試)。日本テスト学会理事。全国大学入学者選抜研究連絡協議会企画委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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