出版社内容情報
当事者とその家族への支援に留まらない、本人に関わるすべての社会的接点のある関係者と有効な関わりが生まれる考えと実践を紹介する。
目次より
第1章 システム論から見た発達支援
1 発達障がいに関する社会的概観
?「発達障害」から「神経発達症」までの経緯
?発達障がいへの社会の注目
?発達支援と「療育」
?神経発達症支援の課題
2 システムズアプローチから見た神経発達症への支援
3 システムズアプローチでは障害をどう捉えているのか
?障害を「理解」すること(だれが)
?障害を「評価」すること(どのように)
?障害を「変化」させるために必要な視点
第2章 システム支援者になるための初めの一歩―変えられるのは自分だけ―
1 はじめに
2 システムの小さな単位
3 関係システム
4 時間システム
5 おわりに
第3章 現場でシステムを見るための考え方と実践
1 はじめに 考え方の基礎と応用
2 システム論独自の「ものの見方」
?発達支援にかかわる人々の間で起きていること システム論の視点から
?「問題」と「日常」の違いについて 「問題」に隠れた「日常」
?主訴と多様なニーズ
?相互作用の区切り方 パンクチュエーション
?パターン化された相互作用 「金太郎アメ」を探す
3 システム論を実践に応用するためのガイドライン
?情報収集・仮説設定 相互作用的な見方の基本
?介入の下地づくり 新たな対応の可能性を探る
?リフレーミング 新たなつながりに向けて
4 システミックな実践の応用編
?治療システムの形成と活用 ジョイニング
?エナクトメント 考え方としての「やり取りの再現」
?メタ・アセスメント 虫の目と魚の目
第4章 システムズアプローチによる支援の事例
第4章に向けて
第5章 発達支援の前提への挑戦
―一般的な発達障がいの当事者への新たな対応指針にむけて
1 「知能検査」は何を明らかにしているか
2 「検査が必須」という場合の前提の差
?排除の論理
?状態把握の論理
?肯定と否定の混在
?「検査依頼」が生み出しているもの
3 「親教育」の「親」についての言われなき前提
?発達障がいを理解するのはどうして母親なのか論
?日常的な対応の共有は「できて当然神話」に基づいている
?「社会」ではなく「親が責を負うべき」が当然視される文化
4 療育訓練は,「個別のプログラムである」という神話
?ある面の「最前線」の「最優位」の対応
?効果的で有効なものを希求しないという責任
?「個別」と「パーターナリズム」の僅かな違い
あとがき
内容説明
本人、家族、関係者を包括する支援の提示。当事者とその家族にフォーカスするだけでなく、関係性の中に問題を改善する有効なかかわりを見つけ、そこから解決をはかる考え方と実践の紹介。
目次
第1章 システム論から見た発達支援(発達障がいに関する社会的概観;システムズアプローチから見た神経発達症への支援;システムズアプローチでは障害をどうとらえているのか)
第2章 システム支援者になるための初めの一歩―変えられるのは自分だけ(システムの小さな単位;関係システム;時間システム;おわりに)
第3章 現場でシステムを見るための考え方と実践(システム論独自の「ものの見方」;システム論を実践に応用するためのガイドライン;システムズアプローチによる実践の応用編)
第4章 システムズアプローチによる支援の事例(小学校1年女児ミサキさんの母親の事例―「担任が配慮してくれないと感じている」;小学校4年男児ショウタさんの母親の事例―「ADHDと診断されたけど…」 ほか)
第5章 発達支援の前提への挑戦―一般的な発達障がいの当事者への新たな対応指針にむけて(「知能検査」は何を明らかにしているか;「検査が必須」という場合の前提の差;「親教育」の「親」についての言われなき前提;療育訓練は、「個別のプログラムである」という神話)
著者等紹介
吉川悟[ヨシカワサトル]
龍谷大学心理部教授。公認心理師、臨床心理士、家族心理士、医療心理士。学会は、日本家族療法学会・元副会長、日本ブリーフサイコセラピー学会・元会長など
赤津玲子[アカツレイコ]
龍谷大学心理学部教授。公認心理師、臨床心理士、認定スーパーヴァイザー(日本家族療法学会)。学会は、日本ブリーフサイコセラピー学会・常任理事など
志田望[シダノゾム]
龍谷大学心理学部講師。公認心理師、臨床心理士。学会は、日本心理臨床学会、日本家族療法学会、日本ブリーフサイコセラピー学会など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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