内容説明
「すぐに答えがわかる」「早く結論を出す」ことが重要だといわれる今日このごろ。しかし、そんな考え方が大切なことを見過ごしたり、生きづらくさせたりする要因を、つくってはいないだろうか。情報を手に入れるスピードは速くなっても、手っ取り早く理解できたり、正解が出せたりするほど、世界は単純ではない。ちゃんとわかっていない可能性を前提に、ゆっくりじっくりと考えてみる。そうすることで視野がすこしでも広がる可能性があることを、あなたに伝えたい。
目次
第1部 スロー・シンキングの問題意識(スロー・シンキングの動機とねらい;スロー社会学という姿勢;研究のプロセスをみせる;スロー・シンキングとスロー・リーディング)
第2部 「多様性社会シナリオ」についてスロー・シンキングする(具体的素材をもとに考えること;「多様性社会シナリオ」を入り口にする;『ズートピア』に寄り道する;『グレイテスト・ショーマン』にも寄り道する;『ズートピア』に戻る;この世に存在できなかった人;「コスパ」の思想と多様性;学校教育と多様性;『脳内ポイズンベリー』に寄り道する;アイデンティティについてスロー・シンキングする;分身物語;「日本のアイデンティティ」と「魅力ある国」)
著者等紹介
森真一[モリシンイチ]
1962年兵庫県神戸市生まれ。関西学院大学大学院博士後期課程修了。博士(社会学)。現在、追手門学院大学社会学部教員。専攻は理論社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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