出版社内容情報
子どもの認知には驚くべき変化が起こり、まわりの人たちとかかわる準備が進みます。その発達の様子を心の理論やメタ認知などを中心に探ります。
第1章 他者の心の理解
第2章 他者の心の理解のめばえと深まり
第3章 うそと欺きの発達
第4章 道徳性の発達
第5章 コミュニケーションの発達
第6章 メタ認知を育む
内容説明
子どもの認知には驚くべき変化が起こり、他者とかかわるための準備が進みます。そのような“他者に心があることがわかる”心が育ってゆくようすを、心の理論などのキーワードから探ってみましょう。
目次
第1章 他者の心の理解
第2章 他者の心の理解のめばえと深まり
第3章 うそと欺きの発達
第4章 道徳性の発達
第5章 コミュニケーションの発達
第6章 メタ認知を育む
著者等紹介
林創[ハヤシハジム]
神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。京都大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了、博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員(DC1,PD)、岡山大学大学院教育学研究科専任講師、准教授を経て、現在に至る。専門は、認知発達心理学、教育心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カエル子
1
相手の心の状態を想定して行動を理解する「心の理論」、目標に合わせて注意や行動をコントロールする「実行機能」、そして自分の認知の傾向を認知する「メタ認知」の3本を柱に、子どもが社会生活を営むために必要と考えられる「心」がいかに発達するのか、大人はそれをどう支援できるのか、そんなむずかしい話をわかりやすく解説してくれている良書です。ずっと適当な説明で済ませていた笑「メタ認知」をあらためてしっかり勉強させてもらいました。ユーザー調査の文脈に落とし込んでうまく解説できるように、もうちょっと読み込みたい。2020/09/01
micamidica
1
目から鱗なはなしがたくさん。借りた本だけど、買おう。2016/04/18
Ryoichi Watanabe
0
子どもの社会性の発達と認知発達の関係をわかりやすく描いている本。著者は、発達心理学、特に社会性、道徳性の発達を専門にしている研究者であり、再帰性や高次の心の理論と道徳性、嘘・欺きの発達研究をしてきている。大人と子どもの世界の見方、考え方が違うというところから、子どもの社会性の発達研究が始まり、遺伝と環境の相互作用が大切であると言われる中、保育や教育の必要性、可能性が指摘されている。心理学という科学が、研究の蓄積が、現実に生きている子どもたちにどんな貢献ができるだろうか。世俗知識と専門知識の溝を埋める本。2017/09/29
海戸 波斗
0
すごく良い本と感じました。己の低能を忘れていました、読み進めること困難。ごめんなさい。2017/06/27
marukuso
0
心の理論を軸に子どもの心の発達を描いた本。他者の心の理解はいつ頃からできるようになるか、うそを見抜くことができるのは、善悪などの道徳性を身につけるのはいつ頃からかなど、子どもの心の発達を具体的な実験や事例で紹介していて読みやすかった。メタ認知は入れ子構造がわかりにくかったが人間の複雑な心のあり方に興味が持てました。2017/07/04