内容説明
多くの観客を惹きつけたアニメーションに見えた現在の日本人の心性とはなにか。夢と現実のバランスを手がかりに、臨床心理学と精神分析の知見から読み説く。
目次
第1部 過剰な前向き行動力(宮崎駿『風立ちぬ』;新海誠『天気の子』;今敏『千年女優』;第1部まとめ)
第2部 子ども向け作品に見られる前向き行動力(高坂希太郎 映画『若おかみは小学生!』;岡本忠成の短編アニメーション;アン・ジェフン『にわか雨』;第2部のまとめ)
第3部 前向き行動力の阻害(高畑勲『かぐや姫の物語』)
第4部 日本のアニメーションの特質(過剰な前向き行動力の行方)
著者等紹介
横田正夫[ヨコタマサオ]
医学博士、博士(心理学)。日本大学教授。専門は臨床心理学、映像心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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過剰な前向き行動力 宮崎駿『風立ちぬ』:前向き行動力 夢の肥大化と現実の矮小化 空想優位 現実軽視 新海誠『天気の子』:光体験 ひたすら走る 前向き行動力 大丈夫 現代人の心の様相 今敏『千年女優』 前向き行動力の目標 個人レベルへの関心 葛藤が描かれない 願望充足子ども向け作品に見られる前向き行動力:死の不条理についての体験 日常の変容 日常に戻る 前向き行動力の阻害 日本のアニメーションの特質 過剰な前向き行動力の行方: 願望充足 死の内在 自閉と耽溺の世界 耽溺のその後 現実への回帰2021/04/07