「手に負えない」を編みなおす

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  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784760156504
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「言葉も、記憶も、インフラだったのか!」

地下鉄の漏水対策の観察から始まる、暮らしと探究のクロニクル。予測不能な脱線の果てに目にした景色とは――。

『『百年の孤独』を代わりに読む』著者、待望の新作! 

「ユーモアも文章力も本当にすごい。でも何より、なんでもなさそうなものにまなざし、愛でる感性に胸打たれ、嫉妬しました」――星野概念さん(精神科医)も推薦!

【あらすじ】
十年近く前に「地下鉄の漏水対策」に心を奪われ、極私的なフィールドワークを続けてきた著者。その過程で気づいたのは、人が手当てをすることで維持されている「手に負えない」ものに、なぜか心惹かれてしまう自身の性質だった。

「手に負えない」ものたちとのちょうどいい向き合い方を見つけたい。だが、解決の糸口をつかむたびに新たな「手に負えない」が発生し、圧倒されてしまう。果たしてこの本を、無事に閉じることはできるのか! 

予測不能な脱線の果てにある、謎の感動をあなたに。


【目次】

まえがき
第一部 地下鉄にも雨は降る
 第一回 探しものはなんですか? 
 第二回 上を向いて歩こう
 第三回 この恍惚を味わいたかったのかもしれない
 第四回 管理台帳の姿を想像しながら
 第五回 地方の地下鉄も見に行く
 第六回 手に負えない

第二部 手に負えないものたちと暮らしてみる
 第一章 さかのぼる
 第二章 見る
 第三章 作る
 第四章 編みなおす

あとがき

内容説明

十年近く前に「地下鉄の漏水対策」に心を奪われ、極私的なフィールドワークを続けてきた著者。その過程で気づいたのは、人が手当てをすることで維持されている「手に負えない」ものに、なぜか心惹かれてしまう自身の性質だった。「手に負えない」ものたちとのちょうどいい向き合い方を見つけたい。だが、解決の糸口をつかむたびに新たな「手に負えない」が発生し、圧倒されてしまう。果たしてこの本を、無事に閉じることはできるのか!予測不能な脱線の果てにある、謎の感動をあなたに。なぜこんなに気になるのか。

目次

第一部 地下鉄にも雨は降る(探しものはなんですか?;上を向いて歩こう;この恍惚を味わいたかったのかもしれない;管理台帳の姿を想像しながら;地方の地下鉄も見に行く;手に負えない)
第二部 手に負えないものたちと暮らしてみる(さかのぼる;見る;作る;編みなおす)

著者等紹介

友田とん[トモダトン]
作家・編集者。1978年京都市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、同大学大学院理工学研究科博士課程修了、博士(理学)。企業で研究開発に従事するかたわら、2018年に『『百年の孤独』を代わりに読む』を自主制作(2024年にハヤカワ文庫NFより再刊)。同書を全国の本屋さんへ営業したのを契機に、ひとり出版社・代わりに読む人を立上げる。日常や文学に可笑しさを見つける作品を発表しながら、独特の視点を持つ様々な著者の小説やエッセイを刊行する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

117
友田さん、初読み。いろんなエッセイを読んできたが(当方比)これもまたエッセイなのね。作者が強く惹きつけられるものが、手に負えないものだった・・そこから私とは違う(違ってよいのだ)感性にへぇ~だった。何度かクスッとしたりもしたけれど、そこ止まりで申し訳ない。では、私の感じる「手に負えないもの」ってなんだろう・・そこ?2026/04/09

ネギっ子gen

63
【気になる手に負えないものを観察して、可笑しさを見出し、関係を編み直していこう】ひとり出版社「代わりに読む人」編集人が、“手に負えない”を手掛かりに、鉄道や道路・公園・記憶・言葉など様々なものごとが、人々が手当てすることで維持されているインフラであることを見出す一冊。巻末に主な参考文献。<そもそも、手に負えないものは解けないものだ。解けないけれど、人やものが手分けして、今この時も、常に手当てし続けることで維持されているのが手に負えないものだった。だから、単に取り除いたり、排除したりしても仕方がない>と。⇒2026/09/29

さちこ

40
記憶に導かれていた。人は自分の関心のあることしか意識出来ないんだと思った2026/02/10

@nk

37
地下鉄の漏水対策について書かれているとは知っていたけれど、後半以降これほど深みに至るとは予想していなかった。(第2部第3章は理解が追いつかず2度読んだ)どんどん掘り下がる著者の思考。たとえば地下通路で立ち止まり「まるで木のようだ(p60)」と感じる。あるいは朝食の支度しながら「果物の中心には種がある(p184)」と呟く。著者の率直な感覚にまず湧くのは可笑しみ。そしてすぐに感服が訪れ、追い越してゆく。/なんなのだこの本は…と思い始めたときに膝下に舞い落ちるステッカー。(これはサイン本の特典だとのちに知った)2026/05/30

kana

19
なぜかとても感動して仕方なかった。地下鉄の漏水対策のフィールドワークに没頭する日々からの「手に負えない」ものの可笑しさを愛する気持ちを自覚し、そこから一気に世界が、未来が広がり、過去が編みなおされることに。神は細部に宿るんですね。前半のフィールドワークは、漏水対策なんて職員に取材したらすぐ済む話なのにと思ったけれど手に負えなさを肌で、時間軸で感じるのに必要な活動なのだとだんだんわかる。この本を読んで以来漏水対策気になってつい見つけちゃう。後半の「可笑しさ」はそのまま古語のをかしの境地にも思えて震えた。2026/08/29

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