内容説明
戦国への扉を開いた、ダイナミックな室町の実相!兄弟の対立、朝廷内の騒乱、守護家一族の権力争い…「観応の擾乱」から「明応の政変」まで、12の争いで読み解く足利将軍体制崩壊の過程!
目次
「観応の擾乱」その後の幕府混乱の萌芽、室町草創期の“兄弟の争い”
「明徳の乱」専制政治を展開した足利義満による有力守護追討戦
「応永の乱」「反乱」か「世直し」か?―大内義弘、幕府軍との闘い
「上杉禅秀の乱」いくつもの争乱の“火種”となった鎌倉公方と関東管領の争い
「永享の乱」関東をさらなる混沌に陥れた室町将軍と鎌倉公方の全面戦争
「結城合戦」「永享の乱」で敗れた鎌倉公方の遺児たちによる“復讐戦”
「嘉吉の乱」“万人恐怖”への反動、幕府権威失墜の端緒となった将軍暗殺劇
「禁闕の変」後花園天皇襲撃事件に見る、皇統をめぐる複雑な争いの真相
「享徳の乱」開かれた戦国期への扉―関東を分断した「三十年戦争」
「長禄の変」赤松氏再興の悲願と細川氏の山名氏牽制策が交錯した陰謀〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KF
13
読み終えた。なかなかの難しい難敵だった。鎌倉、江戸と並ぶ日本の三大幕府だが日本史ファンの中でも人気では劣ると思う。自分にしてみても登場人物の名前、土地、情勢があまり入っていなかった。天皇家の南北朝対立、足利家の京都鎌倉対立、各国の大勢力の争い。とにかく混沌としており「え、どっちの軍勢だっけ?」となりかける。初代の尊氏の所から正式な子と庶子がいる。足利家に対立できるレベルの高家がいる。そして尊氏の弟の直義がいる。とにかくオールスターですよ。もう少し読み進めて馴染んでいく必要がある。ファンの方いらっしゃらん?2021/10/12
かんがく
10
12の戦乱と政変を概説をザっと流し読み。一つ一つの内容はやや物足りないが、事件同士の関係などを時系列で確認できたので復習には良かった。基本的にずっと内部対立が続いている時代。2021/07/24
onepei
5
ごたごた続きでおもしろい2021/05/28
hoiminsakura
3
観応の擾乱から明応の政変までの主な政変が、その時代背景から紐解かれる。約150年の間にこれだけの政変、乱があり、その後は全国的な下剋上の戦国時代に移行してゆく。まだ幕府に求心力があった時代の出来事なのかも知れない、と思うとちょっと名残惜しい気もした。2021/06/29
Go Extreme
3
観応の擾乱:幕府混乱の萌芽・室町草創期の兄弟争い 明徳の乱:足利義満による有力守護追討戦 応永の乱:反乱か世直しか 上杉禅秀の乱:鎌倉公方と関東管領の争い 永享の乱:室町将軍と鎌倉公方の全面戦争 結城合戦:永享の乱・復讐戦 嘉吉の乱:万人恐怖への反動、将軍暗殺劇 禁闕の変:皇統をめぐる複雑な争いの真相 享徳の乱:開かれた戦国期への扉 長禄の変:赤松氏再興の悲願と細川氏の山名氏牽制策が交錯した陰謀 応仁・文明の乱:全国を二分・戦国時代の到来を招いた大戦乱 明応の政変:細川政元による新将軍擁立のクーデター2021/04/29