内容説明
いちばん重要なものは幾何学だった。それは王の権威を絶対とする秩序から始まり、現代の都市に埋め込まれた統治の爪痕でもある。ヴェルサイユ、ロンドン、サンクトペテルブルク、ベルリン、サイゴン、ニューデリー、マニラからワシントンDCに存在する痕跡を証明する。
目次
序論
第1部 いかにして世界は幾何学的になったか(鏡に映った像;幾何学の法)
第2部 エウクレイデスの王国(王の幾何学模様;王の帰還;王の庭)
第3部 太陽王の趣向(ヴェルサイユを超えて;エウクレイデスの共和国)
結論 非ユークリッド世界
著者等紹介
アレクサンダー,アミーア[アレクサンダー,アミーア] [Alexander,Amir]
カリフォルニア大学ロサンゼルス校で歴史を教える。ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズに寄稿し、ネイチャー誌やガーディアン誌、ナショナル・パブリック・ラジオなどでも紹介されている。カリフォルニア州ロサンゼルス在住
松浦俊輔[マツウラシュンスケ]
翻訳家、名古屋学芸大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
9
幾何学の本かと思いきやフランスの城や庭園の設計や都市開発に幾何学を絡めた歴史本でした。 意表をつかれたが中身は面白かった。2022/05/07
naok1118
1
数学の本と思って読み始めるとそうでないことがすぐわかり数学に対するこんな見方も面白いかもしれないと感じた。どちらかというと、中世のイタリア・フランスでの公園づくり、街づくりの歴史をたどっている。最後のアメリカ合衆国の首都づくりへと至る。なかなか変わった視点で都市づくりの歴史を見ていることになる。2021/03/23
左手爆弾
1
数学の本というよりは、幾何学がもたらした文化の話。バビロニア人の発見した数学の原理を、ギリシア人たちは「証明」した。そうした証明の数々はエウクレイデスによって秩序あるひとつの体系にまとめられた。これこそが後の幾何学的秩序の規範となる。もっとも、アリストテレスやキリスト教の教会などは必ずしも数学を重視しなかった。あるいは、プラトンのような幾何学を重視する哲学者であっても、それはあくまでも理想的な秩序として用いたのであって、この世界が幾何学的であると主張したわけではない。2020/11/20
takao
1
ふむ2020/11/18
渓流
1
タイトルに騙された。数学の内容ではなく、主として庭園の記述。目次見て放擲。2020/11/03
-
- 和書
- 阿波の狸の話 中公文庫