内容説明
戦慄の因縁。名家を襲う狂気と惨劇!血みどろの地獄絵図全9篇!
著者等紹介
横溝正史[ヨコミゾセイシ]
1902(明治35)年生まれ、1981(昭和56)年没。大正期より執筆活動を始め、伝説の雑誌「新青年」編集長として江戸川乱歩に名作『陰獣』を発表させるなど編集者としても活躍。戦後まもなく『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』という傑作長篇を発表、前者で第1回探偵作家クラブ賞(現・日本推理作家協会賞)を受賞する。以後『八つ墓村』『犬神家の一族』など名探偵・金田一耕助を主人公とする名作群で、探偵小説界の第一人者としての地位を不動のものに。70年代の角川文庫によるリバイバルと金田一シリーズの映画化によって大ブームとなり、最晩年にも大作『悪霊島』を発表、生涯現役を貫いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
65
由利・三津木探偵小説の第3巻。人は仮面をかぶって生きている。とても犯人とは思えない人物が、仮面をかぶっているのだ。その仮面が暴かれたとき、その人物の悲しい過去も暴かれる。特に圧巻は、表題作「仮面劇場」。盲聾唖の美少年が鳴門の海に流されているところから始まり、それを取り巻く人物たちに襲いかかる連続殺人。愛憎と因縁が巻き起こす怪事件は、その後の金田一シリーズにも受け継がれていく。2019/05/16
金吾
27
「仮面劇場」は、呪われた一族という横溝さん得意のパターンだなと思いました。由利先生は勝ち誇る前に犯罪予防しろよと言いたくなります。「白蠟少年」は気持ち悪くなりました。2022/08/19
花乃雪音
17
由利先生、三津木記者全集の第3集。表題作『仮面劇場』他計9篇収録。『仮面劇場』は金田一耕助ではないのかと思われる人がいるかもしれない。かつて古谷一行主演金田一耕助シリーズの一作に『仮面劇場』があったからだ。小説では由利先生だったがドラマで金田一耕助に改変されてしまった。しかし、小説を読んで探偵役は金田一耕助でも違和感なかっただろうと思ってしまった。2020/06/05
まさ☆( ^ω^ )♬
9
由利・三津木探偵小説集成第3弾。面白かった。最後の「仮面劇場」は長めの中篇といったところでしょうか、読み応えがありました。しかしこのシリーズ(というか横溝作品全般に言えるかもですが)、バッドエンド率が高い様な。。2021/06/23
餅屋
6
「双仮面」一凛の薔薇、これまでの集大成のようなジュブナイル風スリラー中編です。「猿と死美人」猿と水上警察「木乃伊の花嫁」おフランス帰りとは大層なものなのか?「白蠟少年」隅田川の香水屍体事件「悪魔の家」朝鮮の悪魔除けの踊りに使う仮面「悪魔の設計図」蔦代ちゃん大活躍「銀色の舞踏靴」誌上美人投票とキチンとした性分「黒衣の人」勇気を出して秘密の帳を開きなさい、とここまで短編です。表題作「仮面劇場」本格ミステリ一歩手前の出来の良いスリラー長編で、これが一番面白かったです。水上、美少年そして香り系の話が多かったかな。2021/08/09