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内容説明
春画と出会い、再発見する旅―「恋」をめぐる江戸文化。春画って、こんなにきれいでおおらかで面白い!こころで見る、からだで感じる豊かな浮世絵春画の世界へとご案内いたします。
目次
浮世絵のはじまりに春画あり
春画の成立―墨摺絵の時代(一七世紀後半~一八世紀前半)
春画の成熟―錦絵の時代(一八世紀後半)
春画の爛熟―色摺春本の時代(一九世紀前半)
春画のルーツをさかのぼる
「恋」をめぐる江戸文化―その表現のかたち
春画のもつ不思議な力―その意外な使い道
小さくなってこっそり覗く―「まねへもん」と豆男の系譜
江戸時代の男前―魚売りと火消し
キスは健康術だった!?―春画と「口吸い」
思わずにやり―春画のなかの小道具
ユーモラスに、怪奇的に―春画と動物
季節ごとの風習を慈しむ―四季の伝統と春画
著者等紹介
山本ゆかり[ヤマモトユカリ]
東京都生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程修了。博士(哲学)。美術館学芸員を経て、現在、研究活動とともに、多摩美術大学、和光大学、中央大学非常勤講師として日本美術史、浮世絵などの講義を行う。国際浮世絵学会常任理事。専門は日本美術史、とくに日本近世絵画史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なると
52
生々しいが綺麗だったり、ユーモアがあったり。絵の中の男女の関係やセリフ、画の中の小道具(なんかすごい)についても説明。勉強になり面白かった!吉原の花魁が極彩色で妖艶。江戸時代の男前は魚売りと火消し。魚屋は天秤棒を担ぎ、颯爽と家々を訪ねる。人妻からモテる男の典型。火消しの男は普段は鳶職、背中に刺青で喧嘩っ早い。火事を相手に働くだけにグズはいない。若い娘は勿論、亭主持ちさえ浮気すると。今も昔もモテ男に変わりなし。祭りの合間に寄る男に「あっちの神輿よりか、こっちの祭りが肝心だヨ」と引き留める女のセリフに瞠目。2021/04/25
かおりんご
46
春画のあれこれがとっても分かりやすい!絵のモチーフや春画成立までの歴史、昔の人の春画への思いなど、とっても上手くまとめられていました。若干春画自体の紹介が少ないのが物足りないけれど、勉強になること間違いなしな、とーっても真面目な本です。2016/02/27
どぶねずみ
29
最近は浮世絵を見ることにハマっていて、浮世絵そのものが風俗画に分類されていたことや、何かの本で「浮世絵を知るなら春画を」と書かれていたのを見て、これも一歩踏み込んでみようと思って借りてみた。現代でモザイクがかかる部分の絵がとても生々しいが、美術の専門家である著者は、その向こうに見える江戸後期の文化も楽しめる解説をしている。葛飾北斎や歌川広重も書いた春画も掲載されて、勉強になった。2019/05/20
fwhd8325
18
さすがに、通勤の電車の中で開くことは憚られ、就寝前に、家で読み進めました。春画がもたらした効果も丁寧に解説され、指南書として充分すぎる内容と思います。粗末にされてきた歴史があるだけに、単なるブームに終わってほしくないところです。2015/12/01
✿yoko✿
17
春画をただの卑猥な画だと侮ってはいけません。『男女が愛し合い、仲睦まじくする営みが万物を生み出す根源であり、子孫繁栄や豊穣をもたらすこと、また心身の満たされる性交渉は健康によく、 不老長寿をもたらすという思想』なのです。 教本にもなり、季節を楽しむカレンダーのようでもあり、豆男の冒険奇談でもあります。 日本の貴重な文化としてもっと注目されて欲しいと思います。 春画を知る第一歩としてぴったりの一冊です。 2016/01/27
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