バチカン株式会社―金融市場を動かす神の汚れた手

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  • サイズ B6判/ページ数 461p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760138395
  • NDC分類 198.2
  • Cコード C0095

内容説明

陰謀論より酷い現実。ローマ教皇の側近が、遺言とともに著者に託した四〇〇〇点以上の機密文書。イエス・キリストの名を借りたカトリック教会史上最悪の不正金融操作の実態がいま白日の下に晒される。

目次

いまバチカンで何が起きているのか
第1部 バチカンの秘密文書(マルチンクスの繁栄と没落;イタリア首相の裏口座;架空名義の口座群;動き出した巨額賄賂;司法当局対バチカン銀行 ほか)
第2部 マフィアとバチカン(高位聖職者たちの陰謀;告発されたバチカン)

著者等紹介

ヌッツィ,ジャンルイージ[ヌッツィ,ジャンルイージ][Nuzzi,Gianluigi]
1969年、イタリア・ミラノ生まれ。『パノラマ』誌および『イル・ジョルナーレ』誌の記者として活躍し、現在は右派系新聞『リーベロ』特派員。『コッリエーレ・デッラ・セーラ』紙にも寄稿。1994年よりイタリアの政界・金融界を巻き込んだ主要な刑事事件を追う。近年発表した数々のスクープ記事によって、司法当局が新たに調査に乗り出すなど、話題を呼んでいる。2008年春、レナート・ダルドッツィ師が収集したバチカン銀行関連の内部資料を独占入手、1年間の資料分析と追加取材をへて『バチカン株式会社(Vaticano S.p.A.)』を執筆

竹下・ルッジェリアンナ[タケシタ ルッジェリアンナ]
1971年、イタリア・パレルモ市生まれ。1996年、国立ヴェネツィア大学東洋言語文学部日本語学科日本宗教哲学専攻卒業。1999年、花園大学文学研究科修士課程修了。2002年、大阪府立大学大学院人間文化学研究科博士後期課程修了。専攻は宗教哲学、禅学。現在、京都外国語大学イタリア語学科専任講師。2009年、第1回朝日21関西スクエア賞を受賞

花本知子[ハナモトトモコ]
1978年、広島県生まれ。2006年、東京外国語大学大学院博士後期課程修了。専攻はイタリア現代文学、イタリア語学、現在、京都外国語大学イタリア語学科講師

鈴木真由美[スズキマユミ]
1976年、山形県生まれ。東京外国語大学大学外国語学部卒業、東京外国語大学大学院博士前期課程修了、博士後期課程単位取得退学。2003~05年トリノ大学大学院比較文学科留学。専攻はイタリア現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

baboocon

21
読み終えた最初の感想は、「ふー、ようやく読み終えた」ということ。長い間謎に包まれてきたバチカンの「宗教活動協会」、通称「バチカン銀行」の裏で行われてきた、目を覆わんばかりの闇金融取引や、イタリア政治界や企業界を巻き込むスキャンダルを、その中心にいた人物の未公開文書を元に克明に描いたルポ。ページ数も多いのは多いが、それ以上にバチカンやイタリア政治についての予備知識が全くなかったせいもあって読むのがしんどかった。しかしタイトルから想像はつくものの、ここまでカネと権力にまみれた聖職者たちの姿をみると気分が悪い。2011/06/25

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

19
*キリスト教*宗教ネタの小説読解の為読了。イタリア司法当局は、ローマ教皇庁の活動資金を管理運用する宗教事業協会が巨額の資金洗浄を行っていた疑いがあるとして本格的な捜査に乗り出した。本書に記された"陰謀論より酷い現実"とは!?(紹介文・他より)――まずハッキリ言えることは"腐敗しない組織"など存在しないということ。キリスト教の腐敗も別に今回が初めてではない、例を上げるなら16世紀カトリック教会が発行した『免罪符』がそう。勿論、本書も実際の真偽は定かではない。だが宗教団体"キリスト教"を知る意味では稀な良書!2013/06/11

em

13
こんなことがまかり通っても不思議はないと思えてしまうだけの歴史をもつバチカン。ウォール街の本でこんなことがまかり通るなんて、と驚いていたのとは対称的。ここに限らず、後世に残る美や文化財をつくり守ってきたのは、往々にして民から搾り取った、また不正による金であるという皮肉。これを考え出すと、いつも堂々巡りの議論を一人でするはめになります。2017/09/11

スプリント

11
バチカンのドロドロした面を知ることができます。 登場人物に信仰心がないとは言いませんが、同じくらいお金も大切だったようです。2021/01/03

ユーディット

4
歴史、美術史ばかり読んでいる者には、読みにくい内容で時間がかかった。その理由はマネーロンダリングの実態と構造の知識がなく、銀行業務を実感できないことにある。1960年代から現在に至る、バチカン、イタリア政治、マフィアの関係を暴く記事。1992年の裁判官爆殺事件や秘密結社P2など、イタリアの現代史の知識が必要だが、金融や政治に関心のある人ならば読めると思う。2018/09/07

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