出版社内容情報
中世城郭の姿を今に留める倫敦塔。数々の悲劇の舞台となったその塔を、興味深いエピソードと多くの図版で描く英国歴史物語。
内容説明
中世の姿を今に留める「塔」。その壁に刻まれた哀話や悲劇と共に読む、興趣尽きない、世界一有名な城砦の物語。
目次
プロローグ ロンドン塔散策
第1章 「塔」の築城とウィリアム征服王
第2章 華麗な「塔」の完成とヘンリー三世
第3章 中世動乱期の「塔」とリチャード三世
第4章 流血の時代・ヘンリー八世と王妃たち
第5章 流血の時代・女王たちと「塔」
第6章 スチュアート王家の人びとと「塔」
第7章 世俗化した近代の「塔」
エピローグ 漱石と『倫敦塔』
著者等紹介
出口保夫[デグチヤスオ]
英文学者。早稲田大学名誉教授。1929年三重県松阪市に生まれる。早稲田大学大学院修了。早稲田大学教授、オクスフォード大学キャンピオン・ホール上級客員教授、イギリス・ロマン派学会会長、ロンドン漱石記念館名誉館長などを歴任。日本翻訳文化賞、国際アカデミー賞、大隈学術記念褒賞、神奈川文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花林糖
20
(図書館本)1066年のウィリアム征服王以降の英国王室の歴史に、ロンドン塔を絡めた本。馴染みの王様が沢山出てくるのでとても楽しく読めた。ロンドン塔には余り興味がなかったけれど面白い。漱石とエインズワースも読んでみよう。2016/02/21
m
3
今一番興味のある分野なので読んでいて楽しかった。漫画「セシルの女王」の理解がさらに深まる。逆賊門出てきたなぁ。チューダー朝、特にヘンリー7世、8世の時代は塔送りからの処刑が多く、女王や王妃でさえ処刑されてしまう。マギーことソールズベリー伯夫人の骨も聖堂の下に埋葬されていた。敗者は何も語れない。漱石の「倫敦塔」も読まねば。2024/12/17
うさぎ
3
ロンドン塔は何となく怖くて一人で入れなくて外から見ただけだったんだけどこれ読んでやっぱり誰かと行かなきゃと思ってしまった。出口さんの文章好きー。2015/03/30
jj
2
新書版のロンドン塔と同じ作者ということで購入しました。とても良い内容でしたが、表紙の華やかさと違い、写真がすべてモノクロ。カラーが欲しいといったところでした。2015/12/06
浅山
2
ロンドン塔の歴史というより征服王以後の英国史をさらっていく感じ。もちろん、ロンドン塔の機能の変遷や増築などについても書かれていますが、英国史の基礎知識がないと読みにくいと思います。2009/08/03