前世療法

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  • サイズ B6判/ページ数 446p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784760133482
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

内容説明

ある日のこと、ベルリンの敏腕弁護士である45歳のシュテルンは、ガールフレンドの看護師カリーナから、工場の跡地に呼び出された。彼女と共に現れた10歳の少年ジーモンは、自分がその場所で15年前に人を殺したのだと話すのだった。一笑に付すシュテルン、しかし地下室からは、彼の証言どおりに白骨死体が発見される。その前世殺人の証言は、死に至る病に苦しむ孤独なジーモンのために、カリーナが善意で受けさせた前世療法以後始まっていたのだ。新たな前世殺人を語り始めるジーモン、そしてシュテルンの回りで次々と起こり始める奇怪な出来事、逃げられない渦に巻き込まれる彼らの運命やいかに…他では味わえない、恐怖と感動のサイコスリラー。

著者等紹介

フィツェック,セバスチャン[フィツェック,セバスチャン][Fitzek,Sebastian]
1971年生まれ、ベルリン在住。テレビ・ラジオ局のディレクター、放送作家として早くから活躍する。2006年、処女作『治療島』がドイツでベストセラーとなり、一躍有名作家に。二作目の『ラジオ・キラー』もベストセラーとなり、本格スリラー作家の地位を不動のものとする

赤根洋子[アカネヨウコ]
1958年生まれ。早稲田大学大学院修士課程(独文学)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

65
興味深いテーマで一気読み、の一冊。前世で殺人を犯したと語る、死に至る病に苦しむ十歳の少年。前世の記憶という興味深いテーマにひきつけられ、少年の危機と真犯人に後半は特に一気読み。正直、真犯人は誰かというミステリ部分よりも少年の記憶の謎の方が気になった。こういうことってあり得るのかな…と、謎が解明した読後も興味は尽きない。嫌悪感いっぱいの特殊なオトナたちの趣味嗜好を絡めていなければもっと面白かったかも。ラストはせつなさいっぱい、これにはホロリときた。2018/06/07

うまる

32
フィツェックさん3作目は、魂の再生をベースにしたサイコスリラー。前世療法で前世の殺人の記憶を語る少年、証言通りに発見される死体、そして事件に巻き込まれていく主人公。息付く間もない展開で、続きが気になり過ぎて完全なる寝不足になりました。社会のある闇の部分をクローズアップする話でもあり、そのリアルなエピソードが怖かったです。犯罪の仕組みに利用されていた物が、善意で設置されている物だという事を思うと、何ともやりきれない気持ちになりました。伏線やミスリードもあちこちにあって、全体的にとても刺激的で面白い話でした。2020/09/30

キキハル

28
脳腫瘍を患い余命半年と宣告された10歳の少年ジーモンは、弁護士シュテルンに依頼をした。自分は15年前に人を殺したのだと。死体は発見され、シュテルンは謎の男の声に脅され、復讐者を探すはめになる。ジーモンは殺人者の生まれ変わりなのか。生後2日目に死亡したシュルテンの息子は生まれ変わってどこかで生きているのか。全編通して盛り上がりに欠ける気もするが、後半部分での、逃げ回りぼろぼろになっても突き進む姿には哀れを覚えるほど。けれどもエピローグで見た光景には、頑張って生きていてよかったと思えただろうな。2012/05/10

白のヒメ

27
重病の十歳の少年が15年前に殺人を犯したので、自分の弁護をして欲しいと弁護士の主人公の元にやって来る。前世治療というものを受けて自分の過去生を思い出したというのだ。そしてやり残した事をするために、自分は生まれ変わったのだと言う。もう一人生き残っている悪人を殺すために・・・。ドイツのベストセラー作家の作品。オカルトっぽいのかなと思ったら、意外に理性的な作品で、謎が謎を呼ぶミステリーに引き付けられ、最後までジェットコースターのよう一気に読まされました。でも、弁護士ってこんなに不死身じゃなくね?と思いつつ(笑)2013/11/25

コーデ21

24
セバスチャン本、6冊目 <脳腫瘍を患う10歳の少年が前世療法により「15年前に人を殺した」と云う。その「前世殺人」をめぐって次々と奇怪な出来事が…>これまでの作品同様、ジェットコースターに無理やり乗せられてグイグイと引きずり回されるような読書体験⚡ お気に入り作家とは言い難いし、人物描写の底の浅さが気になるものの、中毒性がかなり強し~😅 今回も結末が知りたくてページを繰る手が止まらず楽しめました。後味悪い作品が多めのセバスチャン作のなかでは、本作は爽やか系の結末では? ジーモン君に幸あれと祈るばかり~!2024/07/21

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