子守唄はなぜ哀しいか―近代日本の母像

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760130689
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

”母もの”文化の検討を通じて日本近代の特徴を描き出した稀有な日本文化論。「石子順造著作集」未収録作品の復刊。

目次

母よ、母よとなぜ呼ばわるか
はぐれ者にとって母は神か
石女は鬼か
間引かれた子は石を積むか
子守唄は幸せの呪文か
皇国の母は鬼か
散り急ぐ子に母は国か
聖母はなぜ描けないか
血は水より濃いか
なぜ“瞼の母”は犯されるか
母は聖女か
飢える母は罪人か
イメージの母は変わるか

著者等紹介

石子順造[イシコジュンゾウ]
1929年東京に生まれる。1952年東京大学経済学部卒業。以後1953~57年同大学院・同文学部美術史科に学ぶ。美術、演劇を中心に批評活動を続け、とくに、デザイン、イラスト、マンガなどの、生活の中のグラフィズムに注目し、その思想史的側面を追求した。1977年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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どりぃ☆

2
戦前から戦後にかけての「母もの」の唄や小説、絵画、ドラマなどから日本人が持つ独特の母親像について論じた一冊。女性という視点からさらに一歩踏み込んで母親にフォーカスしているのが非常に興味深く、また唄や小説といった創造物からそれを読み解こうという試みも斬新に感じた。特に印象的だったのは戦時下における母親像。本心を隠して息子を戦地へ送り出す強い母親は「母のイメージ」であり、一方で戦地で散る息子の胸に去来するのは温かな「イメージの母」であったという。「母はこうあるべき」という切迫感は現代にも残っている気がする。2020/07/29

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