出版社内容情報
幕末の英傑として近年とみに評価の高い河井継之助。北越長岡藩にあって中立を構想しながら果たせず,戦火にまみれさせたとして断罪された男。彼の足跡・苦悩を共有した美貌の妻,すが。知られざる妻の眼を通してみた幕末の激動を描き尽す。
はじめに すがという女
一章 故郷の匂い
二章 寂寥を慰む
三章 奔流する時世
四章 生き永らえて
終章 雪明り吐く息つらし
内容説明
幕末の英傑として近年とみに評価の高い「河井継之助」。長岡藩は「継之助」指揮のもと、中立を構想しながら果たせず、北越戌辰戦争の結果落城し、市街は焼けの原と化した。妻「すが」は、幕末・明治の動乱期、「継之助」の足跡・苦悩を共有し、長岡から函館へと61年の人生を生きぬいた。「すが」は、「継之助」に何を視ていたのか。美貌の妻「すが」の眼を通して、英傑「河井継之助」の実像に迫る。
目次
はじめに すがとう女
1章 故郷の匂い
2章 寂寥を慰む
3章 奔流する時世
4章 生き永らえて
終章 雪明り吐く息つらし
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆき
0
久々におすすめされた本。 戦争の理不尽さを感じた1冊2017/01/20
ときどきドキドキ
0
河井継之助については「峠」を読んでその行動力などに驚かされていたが、その陰に妻「すが」の耐えてきた人生があったことを知りたいと思った。地元長岡いや嫁ぎ先から出たこともなくほとんど自宅にいない夫。どんなに寂しい想いをしていたのだろう。年に一度来る行商の女たちの言葉に自らの穏やかな生活を思い知ることにもなる。遊学を重ね家老にまで出世した夫と結局は戦争により離れ離れになったすがは夫婦としての幸せを感じることが出来たのだろうか。戦後長岡を離れ北海道へ渡り暮らさなければならなかったことはさぞ辛いことだっただろう。2020/06/26
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