内容説明
日本語の史的推移を追究した著書や論文を収録。1部は、「日本語の歴史―通史」。日本語はどんなふうに歩んで、現代にいたるのか?日本語の将来を担うすべての人々にむけて、その史的推移をわかりやすく解説。2部は、「日本語の歴史―個別史」。日本語を文体、語彙、命名、翻訳語という個別的な観点からクローズアップして、その史的推移を解明。日本人の感覚・感情のあり方、その時代の志向などを浮き彫りにする。3部は、「日本語の古典」。言葉や表現といった今までとは違った日本語学的な切り口から、古典作品を通史的に取り上げ、その魅力を解き明かす。この巻は、遠い昔の日本人の熱い血と切なる思いをお伝えできることを願って執筆されている。
目次
1 日本語の歴史―通史(日本語がなくなったら;漢字にめぐりあう―奈良時代;文章をこころみる―平安時代 ほか)
2 日本語の歴史―個別史(和文体の歴史;感覚・感情語彙の歴史;売薬名の歴史 ほか)
3 日本語の古典(言葉に霊力が宿る―奈良時代;貴族文化の花が咲く―平安時代;乱世を生きた人は語る―鎌倉・室町時代 ほか)
著者等紹介
山口仲美[ヤマグチナカミ]
1943年静岡県生まれ。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。現在、埼玉大学名誉教授。職歴:聖徳学園女子短期大学専任講師を振り出しに、共立女子大学短期大学部専任講師・助教授、明海大学教授、実践女子大学教授、埼玉大学教授、明治大学教授を歴任。専門は日本語学(日本語史・古典の文体・オノマトペの歴史)。著書に『平安文学の文体の研究』(明治書院、第12回金田一京助博士記念賞)、『日本語の歴史』(岩波書店、第55回日本エッセイスト・クラブ賞)など。2008年紫綬褒章、2016年瑞宝中綬章受章。専門分野関係のテレビ・ラジオ番組にも多数出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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