内容説明
本書は文化史的研究というカテゴリーに一応属するが、その内容は演劇史的考察を中心にしながら、思想史的・文学史的・絵画史的アプローチ、都市文化論的視角、民俗学的視点、宗教史的観点、等々の多面的見方がその中に渾然一体となって複合されていて、研究対象にふさわしい接近の方法がとられている。
目次
序章 問題の所在
江戸篇(娯楽としての怪談;初代尾上松助と四代目鶴屋南北の時代;多様化する怪談狂言 ほか)
東京篇(怪談否定の思想と世相;五代目尾上菊五郎と河竹黙阿弥の時代;三遊亭円朝の怪談噺 ほか)
結び 柳田国男の妖怪論について