内容説明
昭和58年度から始まった『元朝秘史全釈』の刊行は、『全釈続攷』を含めて全六巻に亙ったが、本巻『全釈続攷(下)』に収めた巻十、続集巻一、巻二の訳註の完了を以て、この作業にやっと終止符を打てることになった。本書『元朝秘史全釈(上・中・下)、全続攷(上・中・下)』の六冊は、筆者のモンゴル語研究における、ささやかながらも、一つの記念碑と呼ばせていただけるものと思う。秘書の原文は、四部叢刊十二巻本に依ったが、葉徳輝十二巻及びソ連十五巻本(パンクラートフ氏の序文をもつソ連版、モスクワ、1962)、静嘉堂文庫十五巻本を適宜参照して原文校合を行った。