出版社内容情報
日本最古の物語の構造を洗い直した論説集。厳密な本文研究・解釈作業の基礎の上に
築いた、年立論・人物論・構想論の3部15章から成る著者20年の業績を凝集。
【目次から】
序に代えて
第一部 年立論
第一章 長編的構想の中の「時間」
第二章 「内侍のかみ」年立小論
第三章 宇津保物語年立の総括的考察
第二部 登場人物論
第一章 宇津保物語の中の人物(一)―藤原の君の子女をめぐって―
第二章 宇津保物語の中の人物(二)―あて宮の妹たち―
第三章 宇津保物語の中の人物(三)―嵯峨の院とその周辺―
第四章 宇津保物語登場人物論拾遺
第五章 宇津保物語人物雑考
第六章 宇津保物語における人物系譜設定の構想論的意義
第三部 構想に関する雑説
第一章 宇津保物語の構想研究序説
第二章 宇津保物語の構造―伝奇性と写実性との重層―
第三章 宇津保物語と遊仙窟
第四章 弾正の宮の恋―物語構想の進展―
第五章 長編物語における「并び」―その構造的意義は何か―
第六章 「内侍のかみ」錯簡考/宇津保物語関係著者執筆文献目録