内容説明
小さいころ、スティーブン・ホーキングは本を読んだり、星空をながめたり、機械を分解したりするのが大好きでした。彼は世界を見て、いつも考えていました。「どうしてなんだろう?」と。ALSという病気になって体がだんだんと動かせなくなっていっても、彼は好奇心をうしないませんでした。宇宙についての研究をつづけ、皆がおどろくような発見をいくつもなしとげたのです。スティーブン・ホーキングは、勇気、ユーモアのセンス、そして果てない好奇心を味方につけて人生を進んでいきました。この物語を読み終わるころには、あなたも世界が違って見えるはずです。
著者等紹介
クラル,キャスリーン[クラル,キャスリーン] [Krull,Kathleen]
伝記作家。子供向けのノンフィクション作家として数々の受賞歴をもつ
ブルワー,ポール[ブルワー,ポール] [Brewer,Paul]
妻のキャスリーン・クラルと協力して、児童書を何冊も生みだしてきた。アメリカ・サンディエゴ在住
クリコフ,ボリス[クリコフ,ボリス] [Kulikov,Boris]
絵本画家。『6この点 点字を発明した、ルイ・ブライユのおはなし』(岩崎書店)で、2017年シュナイダー・ファミリーブック賞を受賞した。ニューヨーク・ブルックリン在住
さくまゆみこ[サクマユミコ]
出版社、大学勤務を経て、現在は翻訳家・編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
125
スティーブン・ホーキング博士の生涯と偉業を紹介した絵本。ボリス・クリコフの作画は本人をよく描けており、ロマンと躍動に満ちたタッチはSFを愛好する博士の世界観と相性がとても良さそうだ。一人はビックバンやブラックホールに夢中、もう一人はわくわくするような伝記に夢中という作者の嗜好の相乗効果が発揮された作風と言えそう。また、博士が遊び心やユーモアをこよなく愛したことが強く打ち出されているのも特色の一つ。「人生は、おもしろおかしくなかったら、悲劇になってしまいますよ」—探求とユーモアの結節こそが彼の生き様なのだ。2024/06/13
アキ
94
「私は決して大人にならない子どもです。なぜ?どうして?という質問をやめられないのです。いつも答えが見つかるわけではありませんが。」スティーブン・ホーキング。12歳でボードゲームを独自で作り16歳で簡単なコンピュータも作りました。なんと1958年にです。17歳でオックスフォード大に入学しました。21歳の時、ALSと診断され医師に余命2年と宣告されます。徐々に動かなくなる手足にもかかわらず、32歳でホーキング放射を発見しました。困難があってもユーモアと新たな発見の喜びを求め76歳まで充実した人生を送りました。2021/07/12
たまきら
34
新着コーナーから。彼の人生が駆け足で、でも様々なエピソードが多様に紹介されていて面白かったです。我が家でも時々「ホーキング式朝ごはん」を母娘の時にやりますが、ひどいマナーよね。2021/10/27
ほんわか・かめ
31
21歳でALSと診断され余命2年と宣告されながらも76歳まで生きたホーキング博士。なかなかユニークな人だとは知っていたけど、人生を辿るのは初。書くことが難しくなり、40段階もある方程式を記憶して学生に教えたり、常に頭の中には問いが詰まっていたり。きっと宇宙のことでいっぱいだったんだろうな、と思っていたら「愛する家族のいる家庭がなかったら、宇宙だってたいしたことない」と言い切る、愛と情熱の人だった。『宇宙への秘密の鍵』を積読してるけど、そろそろ読まなきゃね(^_^;)2021/10/01
anne@灯れ松明の火
29
気になりつつもスルーしてきたが、新着棚で出会えたので、借りてきた。21歳で、難病ALSと診断され、余命は2年と言われたホーキング博士。しかし、ガンで苦しむ子供など、世の中には自分より辛い人がたくさんいると気づき、頭の中で宇宙を思い描ける幸せを噛みしめる。頭ははっきりしていて、体が動かせないのは辛いはずなのに……。幸いなことに、76歳まで生きて、科学を発展させた博士。その人生を子どもにもわかりやすくまとめられている。この本から、科学や医学に興味を持つ子が出てきてくれるといいなあ。2021/10/02