DOJIN選書<br> 単位は進化する―究極の精度をめざして

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単位は進化する―究極の精度をめざして

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784759816785
  • NDC分類 609
  • Cコード C0342

出版社内容情報

2018年,キログラム,アンペア,ケルビン,モルの四つの単位の新しい定義が提案される.新しい定義が提案される背景には,どのような事情があるのか.定義の変更は,私たちの生活にも影響を及ぼすのか.本書では,国際単位系(SI単位)で定義されている七つの単位のうち,長さ,質量,時間,電気,温度を取り上げ,精度の高い単位が求められる理由を,単位の定義の歴史的な変遷を踏まえ,科学の進歩と社会的なニーズへの対応という観点からわかりやすく説き起こす.新しい単位の世界へようこそ.

第1章 単位ってなんだろう~世界を理解するための共通のものさし~

一 単位の誕生(単位とは何か/ニーズに合わせて進化する単位/正確さというニーズ)

二 なぜ共通の単位が必要なのか(ツールは共通化に向かう/単位の違いは誤解のもと/共通化から高精度化へ)

三 いろいろな単位系(基本単位と組立単位/SI単位系以外の単位/SI単位への違和感)



第2章 単位はどのように決められているか

一 国際単位のはじまり(最初はメートルとキログラム/単位の普及義務/科学技術の進展が定義を変える)

二 なぜ単位は再定義されるのか(単位の興亡/年とともに重くなる? キログラム原器/2018年のSI単位の再定義)

【コラム?】単位をつくったら、使ってもらわなくてはならない



第3章 「長さ」は単位の進化のトップランナー

一 メートルはどのように決められたのか(進化のゴールにいちはやく到達/長さの単位の起源/メートル法を定める国家プロジェクト/主役となったメートル原器)

二 モノに依存しないを基準への進化(原子標準の時代の始まり――クリプトンランプ/基礎物理定数が定義に初登場??ヘリウムネオンレーザー/日本のレーザー装置開発秘話/どんな周波数でも測れる奇跡の装置――光周波数コム/理論と現実世界をつなぐ努力/溶け合う「長さ」と「時間」)

【コラム?】誤差を恐れた科学者

【コラム?】「真の値」と「誤差」「不確かさ」



第4章 単位の王様「質量」の失墜

一 キログラムの定義が120年ぶりに変わる!(キログラム原器ができるまで/時代遅れとなったキログラム原器/質量の定義は、なぜ変わらなかった?/定義の改訂を求める外圧と内圧)

二 重さを測ることの歴史(重さ計測の最初のニーズ/水を基準にする考え方/質量の再定義に向けて)

三 プランク定数の発見(プランク定数につながる分光学の登場/新しい物理学の誕生/プランク定数とは何か)

四 プランク定数を求める二つの国際プロジェクト(シリコンを使うX線密度結晶法/どのように計測するか/電気とつなげたキッブルバランス法/再定義に向けて)

【コラム?】測る装置を測る?――干渉計



第5章 飛躍的に精度が向上している「時間」

一 時間計測の歴史(時計の歴史/「1分」「1秒」の誕生/経度を知るために開発された時計/1年に1秒しかずれない振り子時計/機械から電気へ――クォーツ時計の誕生

二 1秒の定義の変遷(最初に定義された1秒/時計を構成する要素/振動の速さ=周波数/原子時計の誕生)

三 新たな時間の定義をめざして(著しい精度の向上/残された課題/時計の開発は「時系」の維持のため)

【コラム?】フランスの十進法時計

【コラム?】世界には三つの時間がある――天文時・原子時・協定時



第6章 単位の世界を支配する「電気」

一 電気の時代の幕開けと通信技術の発展(19世紀、電気の時代の幕が開いた/通信技術の歴史/電気通信の始まり/?測る?ニーズの誕生/無線通信へ/電灯の発明から、電流を測る技術の発明へ

二 紆余曲折を経た電気の標準化(原理原則と実用主義とのはざまに/電気の主役、アンペアの定義/測る技術も電気が支配する)



第7章 「温度」を適切にコントロールする

一 捉えどころのない温度を測る(温度計の可視化/セルシウス度とファーレンハイト度/ケルビン卿の「絶対零度」)

二 ケルビンはどのように定義されているか(水の三重点/国際温度目盛の設定/再定義を求める機運)

三 温度の精度向上の方向性を考える(ボルツマン定数と温度/温度の特殊性/逆転の発想から生まれた高温域の温度定点開発)

【コラム?】絶対零度は実在しない



第8章 高精度な単位は社会をどう変えるか

土台が変われば、世界は活性化する/光時計の先の時計と、時間計測技術の応用/単位は科学と社会をつなぎ、ミクロとマクロをつなぐ




安田 正美[ヤスダ マサミ]
著・文・その他

内容説明

2018年、国際度量衡総会において質量(kg)、電流(A)、熱力学温度(K)、物質量(mol)の定義改定が予定されている。その背景にはどのような事情があるのか。単位の定義改定は、私たちの生活にどのような影響を及ぼすのか。本書では、国際単位系(SI単位)で定義されている七つの単位のうち、長さ、質量、時間、電流、熱力学温度を取り上げ、精度の高い単位が求められる理由を、科学の進歩と社会的なニーズへの対応という観点からわかりやすく説き起こす。新しい単位の世界へようこそ。

目次

第1章 単位ってなんだろう―世界を理解するための共通のものさし
第2章 単位はどのように決められているか
第3章 「長さ」は単位の進化のトップランナー
第4章 どっしり構えた単位の王様「質量」
第5章 飛躍的に精度が向上している「時間」
第6章 単位の世界を支配する「電気」
第7章 適切なコントロールが求められる「温度」
第8章 高精度な単位は社会をどう変えるか

著者等紹介

安田正美[ヤスダマサミ]
1971年、広島県生まれ。島根県仁摩町で育つ。1998年、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。アメリカ・イェール大学博士研究員、東京大学助手を経て、現在、産業技術総合研究所計量標準総合センター時間標準研究グループグループ長。専門は光周波数標準、時間標準。現在のおもな研究テーマは、光格子時計の高精度化・可搬化・高信頼化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まえぞう

14
2019年のSI単位系改正の少し前に書かれた本ですが、単位という言葉が目に入ってくると、どうしても手が出てしまいます。進化するということなので、単位の定義の歴史が中心です。今回気づかされたのは時間についてで、1秒の定義と今この時刻の決定という二つの要素がありますね。時間と時刻ということですか。2022/06/11

帯長襷

4
ちょっと興味があり一章だけ。でも案外面白そうだった!2章以降の細かな話まで見てないが、「どうやって単位が生まれるのか」「なぜ統一単位ができそうでできないのか」など考えると、これからの社会、グローバルと言われてきたけどさらにデジタルな世界で繋がりが拡張する世界では示唆のある観点のように思える。パラっと見た一章だが良い気づきをもらった。2023/03/24

どん

4
単位は小学校のころから学び、あるものとして日常生活で使ってきたが、進化してきた経緯は知らなかった。科学の進歩には単位の精度向上が欠かせず、単位の精度が上がることで科学が大きく進歩する。科学者の苦労話もあり面白い。 ノーベル賞でしか聞かないような話の重要性が良くわかる。 読み終わった直後の11/16に国際度量衡総会で質量、電流、温度、物質量の定義が改定された。このタイミングに出版された意義深い書籍だ。2018/11/14

やん

3
易しく分かりやすく書いてくれているのだが、思っていたよりも硬派で難しく、読むのに時間がかかった。著者が紹介している「度量衡学は科学の母である」という言葉は含蓄が深い。基礎的な研究の重要性を実感させてくれる本だった。2019/01/27

GX

3
「m」や「kg」など、日頃なじみの深い単位の定義が、どのような変遷をたどって今に至っているのか、その背景には、どのような社内のニーズがあったのか。「単位」という切り口で、自然科学の進歩の歴史を学ぶことができました。「他の現象による影響を除外した『理想』をベースに原理を考え、その後で現実に当てはめる」何か、物理の理論以外でも応用できそうなアプローチですね。2018/09/19

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