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DOJIN ACADEMIC SERIES
フロー・マイクロ合成―基礎から実際の合成・製造まで

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  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784759814170
  • NDC分類 434
  • Cコード C3343

出版社内容情報

フロー・マイクロリアクターの特徴,有機合成反応への活用法から実例までを解説

本書の基礎編ではフロー・マイクロリアクターの特徴や有機合成反応への活用法を解説.また応用編では,フロー・マイクロリアクターを利用したさまざまな化学合成についての実例を紹介している.実際に,化学および製薬企業の研究所では関連の研究が盛んに行われ,フロー・マイクロリアクターを利用した商業プラントでの生産も始まっている.

序章 フローマイクロ合成化学の発展と現状・・・吉田潤一
【第I部 基礎編】
1章 フラスコ化学からの脱却・・・吉田潤一
1.1 はじめに
1.2 フロー型の反応器とバッチ型の反応器
1.3 滞留時間とは何か
1.4 滞留時間と反応時間の関係
1.5 バッチ型反応器中ではどのように反応が進行するのか
1.6 フロー型反応器では反応はどのように進行しているのか
1.7 滞留時間をどのように設定するか
1.8 本章のまとめ

2章 滞留時間制御・・・吉田潤一
2.1 はじめに
2.2 フロー型反応器での反応追跡(インライン分析法)
2.3 フロー型反応器での反応追跡(クエンチフロー法)
2.4 クエンチフロー法による反応追跡の例
2.5 不安定な中間体を含む反応制御についての一般的考察
2.6 温度-滞留時間マッピング法
2.7 本章のまとめ

3章 マイクロミキサーによる高速混合・・・吉田潤一
3.1 はじめに
3.2 混合とは何か
3.3 撹拌による混合
3.4 マイクロ混合器による混合
3.5 混合効率の測定
3.6 本章のまとめ

4章 滞留時間制御による短寿命活性種の利用・・・吉田潤一
4.1 はじめに
4.2 アルコキシカルボニル基をもつ有機金属種の発生
4.3 有機金属反応剤の活性を下げる方法
4.4 アルコキシカルボニル基をもつフェニルリチウム化合物の
   発生(バッチ型反応器)
4.5 アルコキシカルボニル基をもつフェニルリチウム化合物の
   発生と反応(フローマイクロリアクターシステム)
4.6 o-ブロモフェニルリチウムの発生と反応
4.7 本章のまとめ

5章 滞留時間制御による保護基フリー合成・・・吉田潤一
5.1 はじめに
5.2 保護基とは
5.3 カルボニル基と有機金属反応剤との反応
5.4 ケトンカルボニル基をもつアリールリチウム種の発生と反応
5.5 本章のまとめ

6章 滞留時間制御を制御して異性化を制御する方法・・・吉田潤一
6.1 はじめに
6.2 位置異性体の制御
6.3 立体異性体(ジアステレオマー)の制御
6.4 立体異性体(エナンチオマー)の制御
6.5 本章のまとめ

7章 空間的反応集積化・・・吉田潤一
7.1 はじめに
7.2 反応集積化とは
7.3 二つの有機リチウム反応の空間的集積化によるo-二置換ベンゼン類の
   合成
7.4 三つの有機リチウム反応の集積化によるTAC101の合成
7.5 ハロゲン-リチウム交換反応とクロスカップリングの空間的集積化
7.6 本章のまとめ

8章 マイクロミキシングによる競争的逐次反応の制御・・・吉田潤一
8.1 はじめに
8.2 化学反応の選択性を決定するもの
8.3 競争的逐次反応とは
8.4 マイクロ混合によるFriedel-Crafts型反応の選択制制御
8.5 CFDシミュレーション
8.6 マイクロ混合によるGrignard反応の制御
8.7 本章のまとめ

9章 フローマイクロリアクターシステムで重合・・・吉田潤一
9.1 はじめに
9.2 競争的逐次反応と連鎖生長重合反応の制御
9.3 カチオン重合
9.4 アニオン重合
9.5 そのほかの重合
9.6 本章のまとめ

【応用編】
10章 均一系有機反応・・・折田明浩
10.1 はじめに
10.2 フェノールのニトロ化
10.3 Swern酸化
10.4 プリスタンの合成(酸触媒を用いたアルコールの脱水)
10.5 Friedel-Craftsアルキル化反応
10.6 テロラゾールの合成
10.7 デュアルチャネル型マイクロリアクターを用いたジアゾメタンの
    調製,精製,反応
10.8 酸触媒[2+2]環化付加反応
10.9 還元的エーテル化:イェッソトキシンFGHIJ環の合成
10.10 アゾメチンイリド[3+2]双極子付加環化反応
10.11 グリコシル化
10.12 ジアゾカップリング
10.13 アミド化
10.14 エステルのDIBALH還元
10.15 エステルのDHBALH還元:Wittig-Hornerオレフィン化反応
    (連続プロセス)
10.16 シクロヘキセンの酸化:エステルの加水分解(trans-1,2-シクロ
    ヘキサンジオールの合成)
10.17 ヒドロキシアミンを用いたヒドロキサム酸の合成
10.18 ジアステレオ選択的求電子的フッ素化反応
10.19 β-アミノα,β-不飽和エステルの合成

11章 有機金属反応・・・永木愛一郎
11.1 はじめに
11.2 フローマイクロリアクターを用いた有機リチウム反応
 11.2.1 ハロゲン-リチウム交換反応
 11.2.2 脱プロトン化反応
 11.2.3 カルボリチオ化
11.3 フローマイクロリアクターによる有機Grignard反応
11.4 フローマイクロリアクターを用いた有機アルミニウム反応
11.5 おわりに

12章 ラジカル反応・・・柳 日馨
12.1 はじめに
12.2 フロー系での熱的なラジカル反応
12.3 光照射によるフロー系でのラジカル反応
12.4 おわりに

13章 光化学反応・・・水野一彦
13.1 はじめに
13.2 光 源
13.3 カルボニル化合物の光化学反応
13.4 光環化付加反応
13.5 光酸素酸化反応
13.6 光誘起電子移動反応
13.7 光転位反応
13.8 不均一系光触媒反応
13.9 おわりに

14章 電解反応・・・跡部真人
14.1 はじめに
14.2 支持電解質を必要としない環境調和型電解合成システム
14.3 マイクロリアクターを利用した電解発生活性種の時間的・空間的制御
14.4 カチオンフロー法による有機電解合成

15章 均一系触媒反応・・・福山高英
15.1 はじめに
15.2 フロー系での液-液反応
15.3 フロー系での気-液反応

16章 担持触媒反応・・・山田陽一・魚住泰広
16.1 はじめに
16.2 触媒担持型フローマイクロリアクターの分類
16.3 触媒充填型フローマイクロリアクター
16.4 モノリス型フローマイクロリアクター
16.5 反応管壁担持型フローマイクロリアクター
16.6 触媒膜導入型フローマイクロリアクター
16.7 誘導加熱型鉄-シリカ磁性微粒子充填フローリアクター
16.8 反応系内で精製する酸化鉄微粒子を充填することなく行うフロー反応

17章 担持反応剤による反応・・・布施新一郎・高橋孝志
17.1 はじめに
17.2 連結型カラム反応装置を用いた光学活性β-ラクタムの合成
17.3 モノリスカラムを用いたステロイド誘導体およびアルケンの合成
17.4 自動合成ロボットを駆使するチオエーテルライブラリーの
    フロー合成
17.5 フロー合成法を駆使するCurtius転位反応
17.6 連続フロー合成法を駆使する生理活性天然物(±)-オキソマリチジン
    の全合成

18章 重合反応・・・永木愛一郎
18.1 はじめに
18.2 付加重合
 18.2.1 カチオン付加重合
 18.2.2 アニオン付加重合
 18.2.3 ラジカル付加重合
18.3 開環重合
18.4 縮重合
18.5 マイクロチャネル内での高分子構造作製
18.6 工業化への取り組み
18.7 おわりに

19章 ペプチド・糖鎖合成・・・深瀬浩一
19.1 はじめに
19.2 加熱による反応促進
 19.2.1 ペプチド合成
 19.2.2 モノクローナル抗体産生用のアジュバント,プリスタンの
      化学合成
19.3 効率的な混合による収率改善
 19.3.1 二相系アルドール縮合
 19.3.2 Kdo-グリコシル化
19.4 効率的な除熱効果を利用した反応制御:糖鎖合成への適用
 19.4.1 隣接基関与を利用した立体選択的グリコシル化への適用
 19.4.2 α選択的シアリル化法の開発
 19.4.3 β選択的マンノシル化法の開発
 19.4.4 グリコシルアスパラギン合成
 19.4.5 陽極酸化法を利用したグリコシル化反応の中間体の観測と
      マイクロフロー合成への適用
19.5 おわりに

20章 気液反応・・・上野雅晴・小林 修
20.1 はじめに
20.2 マイクロリアクターを用いた気液反応の特徴
20.3 フッ素ガスによるフッ素化反応
20.4 触媒の壁面固定化による効率的な水素還元反応
20.5 反応時間制御による段階的水素化反応
20.6 汎用的なマイクロリアクターの創成
20.7 おわりに

21章 工業的製造への応用・・・佐藤忠久
21.1 はじめに
21.2 マイクロ化学プラント
 21.2.1 マイクロ化学プラントのサイズについて
 21.2.2 マイクロ化学プラントのフレキシブル性
 21.2.3 マイクロ化学プラントによる工業化検討対象について
21.3 工業化するうえでの重要な留意点
 21.3.1 生産性を考慮したマイクロ化学プラント設計
 21.3.2 工業化を検討する反応の反応速度について
21.4 工業化において重要な技術
 21.4.1 送液制御技術
 21.4.2 マイクロ流路閉塞防止技術
21.5 工業化検討の現状
21.6 おわりに
資料編
索引

目次

第1部 基礎編(フラスコ化学からの脱却;滞留時間制御;マイクロミキサーによる高速混合;滞留時間制御による短寿命活性種の利用;滞留時間制御による保護基フリー合成 ほか)
第2部 応用編(均一系有機反応;有機金属反応;ラジカル反応;光化学反応;電解反応 ほか)
資料編

著者等紹介

吉田潤一[ヨシダジュンイチ]
1952年大阪府生まれ。1979年京都大学大学院工学研究科博士課程中退。現在、京都大学大学院工学研究科教授。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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_rhodium_

0
初歩もサラッとは書いてあるので、私みたいな門外漢も少し理解した気になれるかな?全体的にリチオ化→求核の実例が多いのは著者の研究対象とかによるのかな。なお、産業への展開を期待していたが、熱心にやっている会社は特許にすらしないと聞いて、非常にクローズな世界になっている印象も受けた。しゃあないが。共有知にしたほうが社会全体としてはいいのだが、ね。2018/11/20

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