出版社内容情報
化合物(薬物)と疾患の関係は医薬学の観点から,長きにわたって研究が進められています.一方,化学分子の観点から,予防・疾患・治療の分子論的な化学機構を系統だってまとめた著書は少ないのが現状です.それゆえ,化学分野の研究者(生体関連化学分野の研究者も含めて)にとって,どの分子が疾患の原因となり,どの分子が治療に役立つのか,そのメカニズムや手法の詳細をまとめて理解出来る著書は手に入りにくい.一方で,この分野の研究成果によって,化学を専門とする研究者にとって,興味深いメカニズムや治療の手法が,最近見出されてきています.
目次
1 基礎概念と研究現場(Interview フロントランナーに聞く(座談会)
生体分子と疾患の関連を知るための基礎)
2 研究最前線(リードスルー薬と筋ジストロフィー:ネガマイシンの化学誘導を基盤とする創薬研究;ヌクレオシド系天然物と薬剤耐性菌感染症;ヒストンの化学修飾とがん ほか)
3 役に立つ情報・データ(この分野を発展させた革新論文;覚えておきたい関連最重要用語;知っておくと便利!関連情報)