出版社内容情報
実際に広まった噂や都市伝説を参照しながら、その広がりを科学的に分析。明らかになったその構造は、噂だけでなく、ウイルスの蔓延や格差社会にも共通して見られるものだった。情報網や交通網が発達した現代社会をネットワーク科学で読み解き、人のつながりのふしぎにせまる。
内容説明
たった数人の知人の連鎖をたどるだけで、私たちは世界中の誰とでもつながる。そんな「小さな世界(スモールワールド)」に属していることが、ネットワーク科学の進展によってわかってきた。本書では、実際に広まった噂や都市伝説を参照しながら、その影響力を科学的に分析。明らかになった人びとのつながり方にひそむ構造は、ウイルスの蔓延や格差社会にも共通して見られるものだった。現代社会を読み解くネットワーク科学最前線。
目次
第1章 世間は意外と狭い!
第2章 噂はどのように広がるのか?
第3章 時空を越える伝達メディア
第4章 インターネットの威力
第5章 蔓延するウイルス
第6章 世界的交通網の拡大がもたらすもの
第7章 ネットワーク科学からのメッセージ
著者等紹介
林幸雄[ハヤシユキオ]
1962年生まれ。87年、豊橋技術科学大学大学院修了後、富士ゼロックス(株)、(株)ATR視聴覚機構研究所などに勤務。95年、京都大学博士(工学)。北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科准教授。専門は複雑ネットワーク科学。とくに、アドホック通信や自己組織化のアルゴリズムや最適化に興味をもち、近未来の情報通信の基盤技術の確立と、安心できる社会システムの構築を目指している。常にチャレンジ精神をもって研究に取り組み、切磋琢磨することで科学技術の人材育成に努めたいと思っている。(社)情報処理学会ネットワーク生態学研究グループ幹事、等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。