出版社内容情報
「化学を哲学する」という命題の元に,各界のリーダーが集結.本書を舞台に,みずからの哲学を自由闊達に展開した。
【主要目次】
1.「化け学」の誘惑 変身の技法を手がかりに(「化け学」という言葉/変身のメディア/コスメティックという行為 ほか)
鷲田 清一 (大阪大学総長)
2.エコロジー幻想論 いま科学技術のあり方を問う(環境ブームの先に何を見るか?/生活に忍びよる公害と心冷たさ/心あたたかい知性を ほか)
槌田 劭 (元京都精華大学教授)
3.清潔幻想論 「きれい社会」に物申す(寄生虫がアレルギー反応を抑えていた/「共生」の免疫学/アレルギー性疾患を誘発する「抗菌社会」 ほか)
藤田紘一郎 (東京医科歯科大学名誉教授)
4.新エネルギー・資源論 脱石油をめざしたバイオマスシステム(基盤資源の移り変わり/地球の生態系における炭素の流れ/バイオマス基盤社会形成の鍵は何か ほか)
舩岡 正光 (三重大学教授)
5.免疫のなかに見る新しい科学像 要素還元論的な思考を超えて(自然のなかの免疫現象/免疫が育んだ新しい概念/新しい総合科学としての免疫学の可能性 ほか)
上野 民夫 (京都大学名誉教授)
6.ヒトゲノム研究と二十一世紀社会 動きはじめた真性の科学革命(科学革命としてのゲノム学/ヒトゲノムが担う意味/ヒトゲノムと人権宣言 ほか)
米本 昌平 (東京大学先端科学技術研究センター特任教授)
7.二十一世紀化学企業論 期待される産業の化学化(日本の産業構造における化学/産業のエレクトロニクス化から化学化へ/大きく広がる産業の化学化の可能性 ほか)
伊丹 敬之 (一橋大学名誉教授)
8. 【座談会】 医薬の思想を語る 薬とのいい関係をめざして(初代の薬は長生きする/日本の薬をつぶす特殊な事情/製薬会社の生きる道 ほか)
千畑 一郎(元田辺製薬社長),秋吉 節(元塩野義製薬副社長),渡守武 健(元大日本製薬社長),〈司会〉深海 浩・(京都大学名誉教授)
㈳近畿化学協会創立90周年記念出版委員会
【委員長】 深海 浩 京都大学名誉教授
【委 員】 上田 裕清 神戸大学大学院教授
上野 民夫 京都大学名誉教授
江口 太郎 大阪大学総合博物館館長・教授
大城 芳樹 大阪大学名誉教授
北川 俊喜 元㈱紀伊國屋書店常務取締役
薗頭 健吉 大阪市立大学名誉教授
平 祐幸 ㈱化学同人取締役編集部長
土屋 裕弘 田辺三菱製薬㈱取締役副社長
中江 正弘 ㈱紀伊國屋書店専務取締役
松本 和男 元田辺製薬㈱取締役常務執行役員
松本 章一 大阪市立大学大学院教授
村橋 俊一 大阪大学名誉教授
廣澤 修次 ㈳近畿化学協会事務局長
内容説明
「化け学」をとりまく知の饗宴。「化学を哲学する」を合い言葉に、各界の識者が自由闊達に自らの哲学(論)を展開。あなたの脳を刺激する、“キンカ”パワー炸裂の一冊。
目次
第1章 「化け学」の誘惑―変身の技法を手がかりに
第2章 エコロジー幻想論―いま科学技術のあり方を問う
第3章 清潔幻想論―「きれい社会」に物申す
第4章 新エネルギー・資源論―脱石油をめざしたバイオマス基盤システム
第5章 免疫のなかに見る新しい科学像―要素還元論的な思考を超えて
第6章 ヒトゲノム研究と二十一世紀社会―動きはじめた真性の科学革命
第7章 二十一世紀化学企業論―期待される産業の化学化
第8章 医薬の思想を語る―薬とのいい関係をめざして 座談会