ダークレディと呼ばれて―二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 438p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784759810363
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1040

出版社内容情報

《内容》 20世紀最大の科学的発見であるDNA二重らせん構造.その解明に貢献しながら正当に評価されず,若くしてこの世を去ったロザリンド・フランクリン.彼女の生涯を鮮やかに描き出し,二重らせん発見のドラマに新たな光を当てる決定的伝記.    

《目次》
プロローグ
第1章 ダビデ王の子孫として
第2章 怖いほど頭がいい子
第3章 女学校時代
第4章 不屈の精神
第5章 石炭の孔:大学院生時代
第6章 パリ時代
第7章 パリかロンドンか
第8章 生命とは何か
第9章 サーカスの輪の中に
第10章 なんておかしな研究所
第11章 宣戦布告のないレース
第12章 発見と別れ
第13章 見逃された功績
第14章 新たな研究へ
第15章 初めてのアメリカ
第16章 新たな友と新たな敵
第17章 延期された帰国
第18章 病魔とウイルスと
第19章 すべては明瞭に,完璧に
エピローグ 栄光は永遠に

内容説明

20世紀最大の科学的発見であるDNA二重らせん構造。その解明に貢献しながら正当に評価されず、若くしてこの世を去ったロザリンド・フランクリン。彼女の生涯を鮮やかに描き出し、二重らせん発見のドラマに新たな光を当てる決定的伝記。

目次

ダビデ王の子孫として
怖いほど頭がいい子
女学校時代
不屈の精神
石炭の孔―大学院生時代
パリ時代
パリかロンドンか
生命とは何か
サーカスの輪の中に
なんておかしな研究所
宣戦布告のないレース
発見と別れ
見逃された功績
新たな研究へ
初めてのアメリカ
新たな友と新たな敵
延期された帰国
病魔とウイルスと
すべては明瞭に、完璧に

著者等紹介

マドックス,ブレンダ[マドックス,ブレンダ][Maddox,Brenda]
伝記作家。多くの受賞作があり、10か国語に翻訳されている。Nora:A Biography of Nora Joyce(『ノーラ:ジェイムズ・ジョイスの妻となった女』、集英社)は、ロサンゼルスタイムズ伝記文学賞、シルバーペン賞、フランスの最優秀外国図書賞を受賞し、全米図書賞の最終候補作に選ばれた。D.H.ローレンスの伝記は1974年のホワイトブレッド伝記文学賞を受賞し、W.B.イェーツの結婚生活を描いたGeorge’s Ghostsは、1998年のサミュエル・ジョンソン賞の最終候補作に選ばれた。『エコノミスト』誌の家庭欄の編集者、英国サイエンスライター協会の会長を務め、英国学士院の科学と社会に関する委員会の役員である。ロンドンと中央ウェールズに在住

福岡伸一[フクオカシンイチ]
青山学院大学理工学部教授。分子細胞生物学専攻。1959年東京生まれ、京都大学卒業

鹿田昌美[シカタマサミ]
翻訳家。国際基督教大学卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

88
DNAの二重らせん構造は1953年、ワトソンとクリックにより発見されたが、そこに深く関わり、ある意味成果を剽窃されたともいえるロザリンド・フランクリンの伝記。この”発見”についての人間臭いドラマは、後のワトソン本人の著作『二重らせん』により我々は知ることが出来るが、そこで彼女は”ロージー”と呼ばれ、ネガティブなイメージで描かれている。しかし、本書では、英国の上流ユダヤ人家庭の出自から説き起こし、その後、植物ウィルスの研究で顕著な成果をあげながらも38歳で早逝するまでの短い生涯を追い、その真の姿に迫る。2020/04/22

loanmeadime

20
以前読んだ福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」で知ったDNAの二重らせんの発見にまつわるエピソードの中心人物、ロザリンド・フランクリンの伝記ですが、関心の中心はワトソン、クリックとウィルキンスの三人との関係に当然、向かいます。その福岡伸一さんが解説で演繹的なワトソン、クリックと帰納的なロザリンドという判りやすい分類をしてくれています。よくできた模型だけれど、それをどう証明するのかという、ロザリンドの台詞に全てが表されている、と思います。技術者ならば守秘義務違反で手が後ろに回りかねないウィルキンスが一番クソか2022/05/06

11
自らのデータと思索のみでDNA二重螺旋構造を発見し得た科学者の、ありのままの姿と功績の数々。ユダヤ人であること、女性(しかも良家の子女)であること、それが彼女の足枷でもあり、ある種の強みでもあった。彼女に関わる人々の膨大な肉声、書簡・資料を読み解くことで再発見された、大戦前後という時代を駆け抜けた一人の女性の輝ける生涯の記録。2019/06/09

まい

4
ワトソンの「二重らせん」に書かれた”ロージー”の印象が変わる、第三者の公平な視点で書かれた貴重な本。ほとんどの関係者、特にクリックからは怒りをもって出版を反対されたワトソンとは対照的に、この本は取材を快諾してくれた博士、教授の名前が4ページにわたる。ユダヤ人の家系図は1700年代までさかのぼり綿密に取材されている。高貴な出身だからかノーベル賞を獲るという野心はなく、ひたすら研究に邁進した。料理と編み物をたしなみ、海外旅行や山登りを愛したロザリンドは人生を楽しみ、周りの人々に愛され、信頼されていたのだ。2021/02/10

三鷹台のすずめ

4
厚い。専門知識もない、で積んでいたが、おもしろかった! 彼女の写真が二重螺旋の決定的エビデンスだったのは間違いなし。狭量で研究内容を極秘にする科学者でもない。どうしてダークレディなのかわからないのだ。だって旅行好きでパリのセーヌを愛し(イギリス人なのに)人と話をするのが好き。生真面目な生真面目すぎるところが彼らの癇に障ったのか。2018/08/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/890
  • ご注意事項

最近チェックした商品