内容説明
すべての経験は、音楽に通ず!?パリで出会った人々、師との再会、晩年の父の姿。なにげない日々の暮らしも、作曲活動につながっている。「現代音楽」の作曲家、初のエッセイ!
目次
第1章 作曲家という仕事(作曲家の仕事;構成家!? ほか)
第2章 海外の暮らし(異常は異音から;護身は弁証法で ほか)
第3章 父を見送って(父の誕生日;最後は夫婦 ほか)
第4章 理想の生き方(軽妙洒脱の神髄;人生のヒント ほか)
第5章 芸術のあり方を考える(人はなぜ音楽を求めるのか?;音こそ人なり ほか)
著者等紹介
望月京[モチズキミサト]
1969年生まれ。作曲家。明治学院大学教授。東京藝術大学、同大学院およびパリ国立高等音楽院作曲科、楽曲分析科修了。1996~97年IRCAM(フランス国立音響/音楽の探究と調整研究所)研究員。日本音楽コンクール作曲部門第1位、芥川作曲賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、出光音楽賞、尾高賞、ハイデルベルク女性芸術家賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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忽那惟次郎8世
8
作曲家 望月京のエッセイ集 2018年1月から日本経済新聞に連載されたエッセイを中心に一冊の本にしたもの。内容は作曲という仕事、海外生活、ご家族・介護、理想の生き方について、芸術のあり方を考えるという5つの点について エッセイとはいえ非常に本質を付くような深い事を書いている。 お父様の介護に関するエッセイはとても心温まるもので 又、父親の死を通しての人間の生と死についての洞察はエッセイとはいえ秀逸だと思う2020/12/28
hr
1
この人の音楽は茫洋としていて、掴みどころに困る。なのに未聴感は少ない。音を開拓するというよりは、良識の中で見えるものを探す作曲家なのだろう。そんなことを考えさせられるエッセイだった。父親との別れのところでは、これから来るであろう僕自身の娘との別れを思って、感傷的になった。2023/02/25