内容説明
1970年に始まる世界の変化と明日の予兆を縦断する旅エッセイ。人はなぜ旅に出るのか?異なる場所を知りたいだけでなく、異なる時間を生きたいのだ。サンクトペテルブルグ、ニューヨーク、パリ、ソウル、ケンブリッジ、ロンドンを巡る旅。
目次
第1章 サンクトペテルブルグ―ロシアは悩んでいる
第2章 ニューヨーク―アメリカは不安だ
第3章 パリ―パリは出会う
第4章 ソウル―韓国は変わる
第5章 ケンブリッジ―英国はふるまう
第6章 変わる、変わらない
著者等紹介
船曳建夫[フナビキタケオ]
1948年、東京生まれ。東京大学名誉教授・文化人類学者。フィールドワークをメラネシア(バヌアツ、パプアニューギニア)、ポリネシア(ハワイ、タヒチ)、日本(山形県)、東アジア(中国、韓国)で行う。その他にも世界各所を探訪している。専門の関心は、人間の自然性と文化性、儀礼と演劇の表現と仕組み、「日本」とはなにか。「アーツカウンシル東京」で東京の芸術文化創造に参画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かなすぎ@ベンチャー企業取締役CTO
2
私も数多くの国を旅してきた経験があるので、多くの点で共感できる。 自分が出てきた世界とは距離を取らなければならないという気分は、一人旅をしている時と同じ気分である。 変化に追われるのではなく、自分自身の変化を自分のもにするために、最後まで旅を続ける。この言葉は、自分が言語化したかったけど、できなかった旅に出る理由を、自分の代わりに代弁してくれていると感じ、驚いた。 2017/03/22
なおこっか
2
20世紀の初訪と、21世紀の再訪との比較構造に惹かれた。題の印象ほどには堅苦しくなく、自身のリアクション多めに書かれているので、私自身にとってのサンクトペテルブルク、パリ、ソウルが芋づる式に思い出され、感慨深い。そして、今の、更に未来の、それぞれの国、それぞれの都市をまた見守りたい。まず注視すべきは、アメリカか。船曳氏は沢木耕太郎と同世代なのか。この時代の先達の旅は、時々羨ましい。2016/07/29
AN-NO
1
その国、その国の文化や歴史を感じながらの旅だなと思いました。ソウルが個人的に印象に残りました。2016/12/17
YOTARO
1
旅しながら読んだ。もっと旅をしたくなった。(小並感)2015/08/04
etsu
0
ロシア、韓国の40年くらい前の暗さとか、彼自身の感じたことをとめどもなく書いてあるが、鋭い観察が面白い。2015/03/11