内容説明
決断の決め手・平常心・向上心・礼儀…。囲碁が教えてくれた人間の基本。
目次
第1部 日本と囲碁。―いまの私をつくってくれた世界(碁は人を鍛える―人生を生き抜くための5つの力;勝負を超えた囲碁の世界―囲碁は人生を豊かにする;囲碁を通じて知った日本の魅力―自然とともに生きる日本人)
第2部 出会い。―日本と囲碁が私の人生を豊かに魅力的にしてくれた(負けたくない―囲碁人生の始まり;強くなりたい―鍛えられた内弟子時代;終わりなき囲碁の道―求める碁はまだ先にある;変わるものと変わらないもの―インターネットの登場;ピークはまださきにある―強くなるだけでなく貢献も)
著者等紹介
レドモンド,マイケル[レドモンド,マイケル][Redmond,Michael]
日本棋院九段。1963年生まれ。米国カリフォルニア州出身。大枝雄介九段門下。81年入段。92年新人王戦準優勝。2000年、テレビ囲碁番組制作者会賞受賞。00年、08年NHK囲碁講座講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MIZUHITO
4
14歳で米国から来日しプロになった異色の囲碁棋士、マイケル・レドモンドの囲碁観、そしてそこから延長し育まれた文化観、人生観が一冊に詰まった良書。囲碁を全く知らない人でも読んで得るものが多いと思う。特にタイトルにもある「直観」と「大局観」という混合されがちなものを、「直観とは潜在意識の中にしまいこまれた経験の積み重ねが、何かのきっかけでよみがえったもの」、「大局観とはいまだ具体的でないもの、可能性にすぎないものに、自分なりに意味を与えていく鋳型」とロジカルに考察したことは哲学的にも意義のある成果だと思う。2014/01/22
きよ
1
アメリカ人でありながら日本で内弟子として過ごし、囲碁の最高位である9段まで登りつけたマイケル・レドモンドさん。日本では芸術、工芸などを極めれば道になるという考えがあり「その根本にある精神や哲学、さらには日常の生活態度など、それらがすべて芸と直結する修行であるととらえる考え方を背景としている」など、日本の囲碁は技術や勝ち負けだけでなく、その美学の追求だという、外から来た人だからこそ見える日本のいいところや本質について改めて考えさせられました。2014/01/24
けつ
1
著者の自叙伝 日米の文化対比としても面白く、囲碁に興味のない方にもオススメできます2013/09/27
ミフ
1
囲碁棋士の考え方を分かり易く示してくれる。いろいろなエピソードはいずれも興味深い。碁の石には個性がないので、碁盤に自由に絵を描くようだという分析はおもしろかった。2013/04/03
santana01
1
「直観力」を囲碁を通して考察するのではなく、14歳から異国で内弟子生活を送り「青い眼」の囲碁棋士となった著者の囲碁にまつわる話や自叙伝風のエッセイ集。囲碁に不案内な人に向けても書かれているためか、囲碁に見るビジネスや人生における処世訓のようなものについては新鮮味はないが、内弟子時代の具体的な生活や兄弟弟子との関係などが率直に述べられている点などに興味を惹かれた。また、日本や中国の古典などに親しんでいる意外な一面も。2012/09/17




