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内容説明
世界の人々が驚異の目で見つめる日本人の美徳。そして、その欠点とは?「国土」から紐解く目からうろこの日本人論。
目次
はじめに グローバル時代に、自信をもって羽ばたくために
第1章 日本人はなぜ大災害を受け止めることができるのか―日本人と日本人以外の人々を隔てるもの
第2章 日本人はなぜ「装置インフラ」を軽視するのか―日本人になじまない「インフラ」と「公」の概念
第3章 日本人はなぜ合理的になれないのか―歴史が生み出す必然的な「合理性」と「非合理性」
第4章 「日本人の思考癖」を解読する―政治・行政・世論・メディアを支配する日本人の性癖
第5章 これからの日本人に期待すること―大切なのは「自戒」と「自覚」と「自信」をもつこと
おわりに 日本人として、世界感覚を獲得する
著者等紹介
大石久和[オオイシヒサカズ]
昭和20年生まれ。兵庫県出身。京都大学大学院工学研究科修了。建設省道路局長、国土交通省技監等を経て財団法人国土技術研究センター理事長。早稲田大学大学院公共経営研究科客員教授、京都大学大学院経営管理研究部特命教授、東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センター顧問等を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
聖月
1
〇良書だが題名に惑わされるなかれ。東日本大震災に触れていないわけではないが、触れてないのと同じこと。多分、出版社が震災関連本として、少しでも売れるよう「大災害」を強調したのだと思う。実際の内容は、他国と比べ、特異な国土、特異な歴史を歩んできた日本人の本質の、良い部分も悪い部分も構築してきた閉ざされた人間社会の考察本。確かに日本には建国の歴史がない。欧米や、中国や韓国も、近代における建国という概念があるわけで、歴史を水に流すとか、それは過去のお話でしょ、とか、一言で片づけられない背景があるわけなのだな。納得2013/05/24
壱萬参仟縁
1
一部に強盗が原発危険区域の店舗、住宅に侵入したことも報じられたが、パニックにならずに整然と、お互いに配慮してエゴを極力排してきた被災者のモラル。「先進国で平和な時代が長く続いたのは日本だけ」(27ページ~)。人災としての戦争でなく、むしろ自然災害で死んでいったのが日本人。日本人になじまないインフラと公(第2章)。集落での暮らしで顔見知り社会だから非合理(117ページなど)。一方で受身を多用する無責任な言説(139ページ~)。これは改めないと原発(事故)無責任になるのもやむを得なかった。暫定と臨機の日本人。2012/12/21
カインズ
1
【虐殺が公共を生み災害が連帯を生む】虐殺から逃れるために城壁を建造したことで城壁内での規律や公共が生まれた世界各国と、虐殺の代わりに災害で多くの死者が発生しルールはとことん納得いくまで話し合うことで代替した日本を様々な点で比較する。城壁を作ったことでいざという時のためのインフラが重要だと考える西洋に比べ、日本ではその点の意識が薄いという指摘が印象に残った。他にも和や鎮魂思想といった美しい精神の中に潜む弱点についても耳の痛い指摘を行っている。日本で起こる事象について一段深い考察ができるようになる本だと思う。2011/12/25
cotton
0
「万物を支配するために神は最後に人を創造し~(p57」という考え方を私も受け入れていたことでしょう、もしパリいう土地に生まれていたなら。なぜなら地震で街が破壊されることなく台風も水害もなく人が何かをすることによって初めて何かが変わる街であることを理解できたから。逆に世界の人々は、大震災時においての日本人の秩序ある行動に驚嘆した。それは著者同様大変誇らしく思えた。一方で日本人を特徴づけているものに小集落で育ってきた民族p98という歴史ゆえに、日本人のわるい思考癖についても指摘あり、それはハッとさせられる。 2013/10/20
酉井舎
0
世界各国とは違う日本人の特長を歴史や風土など様々な観点から述べており、かなり読みごたえがあった。グローバル時代、国際化に立ち向かうには日本人としてのアイデンティティーが必要だという大石久和氏の主張に非常に同意。他の多くの作家、評論家の文を引用しているので、元ネタが知りたくなるなど、知識の連鎖を狙っている構成。また、何か予期せぬ事態に陥った際に、代替策、リダンダンシー(冗長性、余裕)の必要性がわかる内容でもあり、本当にこのレビューに書ききれないほど知識が詰まっている。2013/09/24
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