内容説明
なぜ光秀は「本能寺の変」を起こしたのか?永遠の逆賊、明智光秀像を覆す渾身のメタフィジカル・ヒストリー。
目次
出逢い
九重への恋闕
座の文化
鎮護国家の不在
乱世の危機感
蘭奢待事件
天皇譲位を迫る信長
天下分け目の年
新都市造営
統治機関の不在
相次ぐ名将の死
本能寺への道
本能寺後
忘却の意志
著者等紹介
井尻千男[イジリカズオ]
昭和13年(1938)山梨県生まれ。立教大学卒業、日本経済新聞社入社(1962)。コラムニストとして活躍するかたわら社会評論を数多く執筆して注目される。平成9年(1997)春、同社を退社し、拓殖大学日本文化研究所長に就任。「昭和精神史」と「都市社会学」を講じて平成22年(2010)春、同大学を退職。現在、同研究所顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tadashi_N
28
Evidenceが希薄。個人的歴史観。少なくとも、ノンフィクションではない。2018/07/23
兵衛介
3
著者は歴史家ではなく保守思想家であり、史学的には一考に値しないのであろうが、なかなか興味深かった。独裁者信長から国体を護持した勤王家光秀という構図は特に真新しいものではないが、光秀の遺した数少ない和歌から光秀の思想信条を推測する手法は和歌の素養がない故かおもしろかった。2011/04/23
sagishi
2
内容としては面白かった。作者が保守思想を持っていて史家でないからなのか、割と斬新な切り口で有ったようにも思う。残念なのはそれを鼻にかけるきらいが全編に渡り見えうる事か2011/09/04
ふーいえ
1
あらゆる方向から読み解くと言う意味では面白い。2017/03/15
山川
1
ちょっと思想が偏ってて文章の繰り返しも多く、推論をやたら確信めいた書き方をしてるので全体的に読みにくかった。 しかし残された和歌を読み解き直し、光秀の美意識、さらにそこから繋がる政治体制論の推察をしていて面白い。 光秀は朝廷に重きを置き、反して信長は朝廷をないがしろにし、その思想の対立の極みが本能寺の変だったという見方はしたことがなかった。2011/11/22