内容説明
本書は、「猿まわし復活」の中心を担った村崎研二さんとの対談を柱にまとめた。著名な文化人たちが「猿まわし復活」を支えてきたことが当時の貴重な逸話とともに語られる。鼎談、書下ろしを加え、猿まわし復活の旅を俯瞰する。
目次
対談 猿まわし芸の歴史を辿る―日本の芸能と猿まわし(織田紘二×村崎修二)
対談 芸人として、表現者として生きる(高石ともや×村崎修二)
対談 和太鼓と猿まわしを繋ぐもの(青木孝夫×村崎修二)
対談 動物心理学から見た猿まわし(浅野俊夫×村崎修二)
鼎談 猿まわしに心惹かれて(小沢昭一×村崎修二×織田紘二)
猿まわしの旅同行記(上島敏昭)
村崎修二の猿まわし復活への道程(太田恭治)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小鈴
14
著者の猿まわし復活の番組を見たことがあったが、その社会的奥行きをまったく分かっていなかった。復活にあたり昔猿まわしだった方達の口は重く、著者ですら祖父が親方だったことを知らないくらい非差別部落の象徴であるこの仕事を隠していた。が、差別問題で猿まわしの芸がパッタリ跡絶えたという見方も短絡的で原因は戦争だろうと推測する。猿まわしだけでなく他の娯楽も戦局が悪化するにつれ「ふざけるな」という雰囲気が強まり芸では食えず。猿の育成に手間もかかるため消えてしまった。復活にあたり宮本常一、今西錦司など錚々たるメンバーが。2015/10/24
筋書屋虫六
1
雑誌『部落解放』に不定期連載された対談と、2012年に国立小劇場で実現した小沢昭一さん・織田紘二さん・村崎修二さんによる鼎談の載録を核に、長年猿舞座の旅に同行してきた上島敏昭さんの「同行記」、そして大阪人権博物館の学芸員で本書のホスト役でもある太田恭二さんの猿まわし復活における回想と解説文、そして猿舞座年表という構成。上島さんの「同行記」は必読!(ブログにもっと長文の感想かきました。前後編)2015/05/19
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