出版社内容情報
あらゆる面においてグローバル・スタンダードで活動することを求められる現代日本の企業市民にとっては必須のCSR(企業の社会的責任)について、国際的な人権と差別のとらえ方に学びつつ解説する。
1 雇用・職業と人権問題
人権とは
1 抽象的概念として説明されている人権
2 人権をめぐる企業の現状
3 普遍的人権概念の芽生え
4 社会正義から普遍的人権へ
5 「世界人権宣言」と「国際人権規約」
6 人権の特性
7 人権の普遍性と可変性
8 地域や文化による違いとその調整
人権の内容
1 人権の核心―人間の尊厳
2 「自由」について
3 「平等」ということ
4 人権のその他の柱
差別とは何か
1 差別の国際的定義
2 差別につながるとして論議されている「区別」
3 差別発現のメカニズム
4 直接差別
5 間接差別
6 差別のその他のタイプ
7 日本における差別への取り組み
8 差別はなぜなくならないのか
海外で就職差別だと訴えられないために―国際化に対応して
1 米国日系企業と雇用平等
2 「合理性」基準と「差別禁止」に関する法
3 日本企業による制度的差別
4 国際文書にみる「差別」への取り組み
2 CSRで築く人権文化
「社会的貢献」から「社会的責任」へ
1 社会的貢献とは
2 社会的責任について
いま、なぜCSRなのか
1 企業の巨大化とCSRというコンセプトの発端
2 企業の不祥事の続発
3 市民意識などの変化
4 グローバル化
5 各分野における構造改革
6 労働者の意識の変化など
CSRの構成概念
1 CSRの三つの分野
2 SRの分野と課題
CSRの具体的内容
1 企業市民としての責務
2 ステークホルダーとCSR
労働分野におけるCSR
1 ILOの三者宣言(1977年)と新宣言(1998年)
2 労働CSRの具体的内容
目次
1 雇用・職業と人権問題(人権とは;人権の内容;差別とは何か;海外で就職差別だと訴えられないために―国際化に対応して)
2 CSRで築く人権文化(「社会的貢献」から「社会的責任」へ;いま、なぜCSRなのか;CSRの構成概念;CSRの具体的内容;労働分野におけるCSR)
著者等紹介
竹村毅[タケムラタケシ]
1934年生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。労働省に入省後、京都府職業安定課長、大臣官房総務課広報室長、大臣官房参事官(同和・沖縄・助成金担当)、職業安定局高齢・障害者対策部長を歴任。第75~76回(1988~89年)ILO総会日本政府代表代理などを務め、1989年退官。(学)産業医科大学専務理事、(財)女性労働協会専務理事を経て、2008年6月現在、(学)産業医科大学顧問、(財)人権教育啓発推進センター評議員、日本IBM(株)人事顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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