出版社内容情報
のどかな村に小さな爆音が聞こえる。戦争は平和な仮面をつけてやってくる。銃口の先にいる敵を撃った。命中して倒したのだが、敵だったのか? 人ではなかったのか? 希望があり恋人がいて家族がいる。自分もそうであるように、その人にも希望があり恋人がいて家族がいたのではないか。引き金を引き銃弾が命中する刹那、心によぎる逡巡。そして自分もまた銃口の先にいる恐怖と緊張。人が壊れていく。誰が戦争を起こすのか。どうして止められなかったのか。本当の平和を見失ってはいけない。勇ましい言葉に酔いしれて騙されてはいけない。大事な時間を、愛しい人を、手放してはいけない。本書は銃を撃ち着弾するまでの物語である。世界中に届けたい思いを込めて英訳を付す。
【目次】
内容説明
世界中の言葉で伝えたい、人が人であることを。まずは日本語と英語で届けます。
著者等紹介
内田麟太郎[ウチダリンタロウ]
詩人、絵詞作家
ひぐちともこ[ヒグチトモコ]
画家、絵本作家
ビナード,アーサー[ビナード,アーサー] [Binard,Arthur]
詩人、絵本作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
小崎アキ【知る人ぞ知る本棚】
73
はじめは、一人の軍人が抱える贖罪の物語だと思った。けれど、読み返すと物語はもっと自分に近いものへと変わっていった。戦場で「敵」に銃を向けたとき、自分は引き金を引くのかという問い。相手は銃をこちらに向ける「敵」であっても、同じ人間だ。その瞬間、自分ならどうするのか。読み終えたあとも、その問いは残り続ける。 │未読者向けの解説 https://aki-o1984.hateblo.jp/entry/2026/10/02/0600002026/10/02
がらくたどん
57
戦闘行為の発射された銃弾の先にある対象への想像力を問う作品。児童書としては戦闘員になった個人の想像した先に訪れる後悔と決意に思いをはせる事で十分と思うが、選挙権を持つ大人としては特にビナード氏の英訳とひぐち氏の挿絵にそっと置かれたもう少しシビアな棘を感じてしまう。ひとつは冒頭で描かれたその戦闘行為が「the order」による「my job」だという事。もうひとつはラストに置かれた「who causes War?」個々の戦闘行為は体感としては上席者のorderによるjobなのに戦争という大きなイベント→2026/08/09
どあら
30
図書館で借りて読了。戦争は"人殺し"ということがよ〜くわかりますね。2026/07/02
みさどん
17
軍の命令で鉄砲を構え命中。敵を殺した。そして、倒れた人の一生を馳せる。誕生を祝われ、虫や空に想いを膨らませ、人と交流し、愛してくれる人が居た。そんな人の一生を全部受け止めていかなければならないその重さに愕然とする。人を殺める、人と闘うというのはそれだけ重々しいのだと、少ない語りや場面絵で教えてくれる。敵かどうかの前に、その人が居る。人を殺したくないから逃げる、それは人間本来の姿だよ。好きな本棚2026/10/16
ヒラP@ehon.gohon
9
【再読】大人のための絵本2026/10/01
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