著者等紹介
ランドストローム,レーナ[ランドストローム,レーナ] [Landstorm,Lena]
スウェーデン生まれ。デザイン大学で学び、絵本作家に。オロフ・ランドストロームと出会い、結婚。それからたくさんのアニメーションや絵本を、一緒に作っている
ランドストローム,オロフ[ランドストローム,オロフ] [Landstorm,Olof]
フィンランド生まれ。アニメーションフィルムの制作などに携わる。レーナ・ランドストロームと出会い、結婚。それからたくさんのアニメーションや絵本を、一緒に作っている
加藤悦子[カトウエツコ]
山形県米沢市生まれの東京育ち。明治大学文学部文学科仏文専攻卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
47
性別による差別。にわとりの世界のお話に仕立てて、男女平等を求めて声を上げ行動することの大切さを分かりやすく説いている。しかも、4羽のめんどりは、羽の色を4つのカラーに分けて! 人間の世界では、有色人種が有色である故の差別を受けていることを表すのだろう。有色の女性は二重の差別にあらかじめ組み込まれている。この絵本では、不平等を改善するのは差別され苦しんでいる当事者のめんどりたちだ。方法を教えてくれる機関が導き、後押しした。スウェーデンの絵本。2022/01/22
ネギっ子gen
40
スウェーデン夫妻が「男女の平等」を訴える、ポップな絵柄の絵本。それぞれ色が違う4羽のめんどりと1羽のおんどりは、エサ場でお食事。でも、4羽の場所は、おんどりに比べ狭くエサも少ない。そのことをそっと口にすると、おんどりは「何も考えなくていい! 考えることはボクがやるんだ!!」と怒鳴り、さらには、大きな強そうなおんどり2羽も連れてきて、怒鳴りつける。めんどりたちは、おびえて意見が言えなくなりました。でも、「めんどりの学校」に行って、そこで知識と体力を蓄えた彼女たちは、「平等にして!!」とおんどりに訴えます。⇒2022/01/31
ヒラP@ehon.gohon
26
1羽のおんどりが4羽のめんどりに囲まれての生活。 この設定に私は大きな勘違いをしてしまいました。 でも、パワハラのような展開に頭を抱えこみました。 自分たちを奴隷のように差別化するおんどりには、ものすごく腹がたちます。 でも、めんどりたちの結束力、平等を叫ぶまでの努力を、人間社会に置き換えて、現実感を覚えました。 いささか乱暴で、説教的な匂いもする絵本ですが、思い当たることもあるだけに、人権と平等、主張するための学習、様々に課題提供してくれる絵本だと思います。2022/02/26
anne@灯れ松明の火
26
新着棚で。初め、めんどりが4羽で、おんどりが1羽という設定や関係性がピンと来なかった。読むうちに、小さくて、1羽しかいないのに、おんどりが優遇され、めんどりたちが遠慮がちなのが変だと思っていたら、話が動き始めて……。めんどりたちは、学んだことを活かし、意見を言えるようになって良かった。性別での優遇、遠慮なんて、おかしいね。それにしても、元々のおんどりは、大人しかったのに、あんなにカッとして、変わってしまったのはなぜだったの? 最後に、訳者 加藤悦子さんのメッセージ。絵は、夫のオロフ・ランドストロームさん。2021/03/01
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
18
2020年発行の絵本ですが、実は15年以上前にスウェーデンで誕生していた絵本です。男女平等・パワハラを考える絵本。1羽のおんどりの横暴さに、じっと我慢する4羽のめんどりは、そのままひと昔前の人間社会を表しています。現在は男女平等と言われる社会ですが、本当の意味で平等になってはいませんね。自分で考え行動する権利があるのですから、声を出し続けていかなくては!2022/08/15