内容説明
こんな時代のラブレター。一番アイタイ人にプレゼントしたくなる絵本。
著者等紹介
長谷川集平[ハセガワシュウヘイ]
1955年、兵庫県姫路市に生まれる。絵本、小説、評論、翻訳、作詞作曲、演奏など多様な表現を試みる。1976年第3回創作えほん新人賞を受賞した『はせがわくんきらいや』(すばる書房/現在、復刊ドットコム)でデビュー。『見えない絵本』(理論社)で、1990年第20回赤い鳥文学賞。『石とダイヤモンド』(講談社)、『鉛筆デッサン小池さん』(筑摩書房)で、1992年第14回路傍の石文学賞。『ホームランを打ったことのない君に』(理論社)で、2007年第12回日本絵本賞。ジャンルを問わず作品多数、2002年から京都造形藝術大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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憲法記念日そっくりおじさん・寺9条
21
これは独特な絵本。若い男女がお互いを「会いたい」と思う瞬間を男→女の順番で。台詞は見開き右斜め上の線の中に書かれており、何とも言えぬ不思議な味わい。子供向けの絵本ではないが、あんまり面白いものではなかった(笑)。2014/12/24
ヒラP@ehon.gohon
12
この世が終わるような絶望の中で、青年は恋人を思った。 恋人は訳の分からに恐怖の中で青年を思った。 究極の愛の叫びだと思います。 本を包み込んだ暗さ、鋭さ、ざらざらした感覚の中で、重苦しい愛の形です。 愛する人を思う素晴らしさを感じるとともに、二人を明るい世界で解放してあげたいと強く願いました。2014/07/03
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
『13歳からの絵本ガイド YAのための100冊』 https://bookmeter.com/books/12736537 紹介絵本。【テーマ どっちも大切。恋愛と友情】 男女に降り続く黒い雨。東日本大震災後の発刊なので、嫌がおうにも連想できます。カタカナで表記される文章が悲劇を感じさせます。2020/08/09
ochatomo
4
黒い雨に濡れる表紙の絵は「アイタイ」と思った前か後かわからないが、悲劇を暗示 2014刊2018/08/16
くろばーちゃん
4
2014年3月シューヘーガレージで購入。サイン入り。集平さんが「読み返して…」とツイートしていたので再読。以前「『アロくんとキイヨちゃん』を思い出した…」とツイートしたらご本人からお褒めの言葉をいただいた思い出のある絵本。黒い雨。雲。虫。いいようのない不安。ただ普通に歩いていただけなのに人間の力を越えた力て破壊されるとき、人は虫けらのように小さい。それでもアイタイのだ。大切な人に。ちっぽけな人間の手におえないものを持ってはいけないのだ。一瞬にして会いたい人に会えなくなる不安を抱えて生きていきたくはない。2018/08/10