内容説明
古老の聞取りから創作した絵本に、日之出のムラの生活・文化・仕事・芸能について分かりやすい解説を付した1冊。
著者等紹介
長谷川義史[ハセガワヨシフミ]
1961年、大阪府に生まれる。1985年ギャラリーピクチャーでの初個展以来、積極的に展覧会活動を展開。1990年JACA日本イラストレーション展に入選
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つくよみ
50
図書館本:貧しい集落の中で、隣近所と一杯の「おかいさん」を分かち合うように生きる、実在した肝っ玉かあさん「おたまさん」の日常を描いた作品。豪快かつ温かみのある絵柄で、人情あふれる「ムラ」の生活風景を切り取って見せている。戦後、このような暮らしが全国で営まれていたんだな。と思いながら読んでいたのだが、巻末の資料により、この貧しさは被差別部落ゆえだった。という事を知り、襟を正す思いをした。2013/10/07
ヒラP@ehon.gohon
25
面白おかしく描かれた長屋生活ですが、ただの哀愁では終わらない祈りが込められているような気がします。 力の入った資料編から、この絵本の底辺に部落問題があることに唸りました。 狭い場所に追いやられて貧困生活を余儀なくさせられた人たちの喜怒哀楽。 おたまさんの作るお粥は、せめてもの慰めだったのでは。2019/02/11
たまきら
21
何もかもなくしてすごろくの出だしに戻ったみたいにもっかい最初から、な時代があった。助け合って、努力して、わらっておこって、生きてきた。そのたくましさと庶民の知恵がしみだしてくる感じがいい。「おかいさん」文化いいですねえ。関東だとすいとんかなあ。オタマさんに受けました。2017/06/09
ぱお
21
人間としての度量というか、シンプルな生きる力にしびれました。不平不満が一度もおたまさんの口から出てききません。周りの人を力づけ、笑顔にするおたまさん。すごいです。2015/06/28
どあら
17
図書館で借りて読了。私が中学生の時に、部落問題の映画を学校で観たことがあります。その時は意味がよくわからなかったですが、差別をしてはいけないってことですね。2019/05/19
-
- 和書
- ニューロンの生物学