出版社内容情報
格差拡大社会のなかで部落の就労・経済状況などが悪化。電子空間上の差別事件など最近の特徴や差別意識の分析とともに、成果をふまえての今後の人権行政・人権教育の発展、解放運動再生や人権救済システムの課題を提言する。
はじめに
第1章 格差拡大社会と部落差別
1 格差社会のなかで悪化する部落差別──格差社会は雇用条件格差社会
2 格差拡大から格差是正へ──原因に迫る政策を
3 格差の連鎖を断ち切るために──諦めの意識の克服を
第2章 差別事件から見える今日の部落差別
1 差別事件の動向・特徴をとらえる視点──より根源的な解決をめざすために
2 最近の差別事件の動向・特徴──差別意識が活性化するとき
3 戸籍不正入手密売事件から見えるもの──根強く続く差別身元調査
4 悪化する電子空間・ネット上の事件──差別意識を増幅させる情報化
5 最近の差別事件の背景──差別を容認する社会的風潮
第3章 「部落地名総鑑」と部落差別
1 新たな「部落地名総鑑」が発覚──21世紀の今も差別調査が横行
2 電子版「部落地名総鑑」の意味すること──情報化が差別意識を限りなく増幅
3 電子版「部落地名総鑑」流出の背景──最も恐れた事態が発生
第4章 同和行政と部落差別のとらえ方
1 同和行政の重要な局面を迎えている──「同対審」答申の精神を忘れていないか
2 人権条例の具体化に向けて──「絵に描いた餅」になっていないか
3 今日の部落差別をどうとらえるか──私たちの最も重要な宿題
4 今日の同和行政のあり方を提言──大阪府同和問題解決推進審議会
第5章 人権行政・人権教育を発展させるために
1 人権行政・同和行政発展のために──人権行政の概念を明確に
2 人権行政の役割と内容──行政活動全般が人権にかかわる行政
3 実践的で役立つ人権教育の展開を──人権教育の目的は何か
第6章 部落解放運動の再生にむけて
1 部落解放運動の再生・発展のために──転換期だからこそ改革できる
2 人材養成機関としての21世紀人権政経塾──次代の人権リーダー養成
3 部落解放運動の成果を忘れていないか──日本社会に多大な影響を与えてきた歴史
4 「えせ同和行為」を根絶するために──不透明な妥協・譲歩はトラブルの始まり
補章 人権救済システムの課題
1 求められている人権救済システム──誰の視点で改革するのか
2 人権擁護法案は異常な法案か──驚きを隠せない主張
目次
第1章 格差拡大社会と部落差別
第2章 差別事件から見える今日の部落差別
第3章 「部落地名総鑑」と部落差別
第4章 同和行政と部落差別のとらえ方
第5章 人権行政・人権教育を発展させるために
第6章 部落解放運動の再生にむけて
補章 人権救済システムの課題
著者等紹介
北口末広[キタグチスエヒロ]
1956年、大阪市生まれ。京都大学大学院(法学研究科修士課程)修了。現在、近畿大学教授、部落解放同盟中央執行委員、同大阪府連合会執行委員長、大阪府同和問題解決推進審議会委員、大阪府人権教育推進懇話会委員、(財)アジア・太平洋人権情報センター評議員ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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