内容説明
英語の詩は、強弱の単純な繰り返しによるリズムと同じ音の単純な繰り返しによる韻から成立しているようにみえるが、実態は違う。英詩のリズムには、英語の文構造由来の多様性がある。英詩の韻には、違う音同士の押韻という英語の音韻体系由来の多様性がある。そのような英詩の多様性に潜む規則性を、豊富な実例を駆使して、英語統語論と英語音韻論の研究成果を最大限に利用して明らかにする。
目次
第1章 英詩の形式の歴史的概観:古英語と中英語(古英語の頭韻詩;中英語の頭韻詩 ほか)
第2章 英詞の形式の歴史的概観:近代英詩以降(近代英語期以降の詩形;弱強五歩格の形式 ほか)
第3章 英詩のリズムと統語論、音韻論(律格の厳密さ;近代英詩の韻律の鋳型からの逸脱概観 ほか)
第4章 英詩の脚韻と音韻論(脚韻の原則:完全脚韻;不完全脚韻 ほか)
第5章 英詩の詩行構成と統語構造、音韻構造(近代英詩以降の詩行構成の「原則」と「例外」;脚韻詩における「句またがり」:Emily Dickinsonの場合 ほか)
著者等紹介
岡崎正男[オカザキマサオ]
1964年、茨城県生まれ。1991年、筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科単位取得退学。1996年・博士(言語学)(筑波大学)。現在、茨城大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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