内容説明
「ゴキブリだ!」という発話は「ゴキブリがいる」という新しい情報を相手に伝えることもあるが、発話される状況によっては、驚きや警告などいろいろな意味にも解釈できる。限られた文字情報からどのようにして話し手、書き手の「心」に迫ることができるのであろうか。認知語用論としての関連性理論の知見を援用して、発話、メタ表象現象、修辞表現、テクストの統一的な説明を試みる。
目次
第1章 コミュニケーションモデル(語用論と認知語用論;規則と原則 ほか)
第2章 表意と推意(基礎表意;高次表意 ほか)
第3章 メタ表象と言語表現(サリーとアンの実験;メタ表象と引用 ほか)
第4章 修辞表現(修辞表現とルース・トーク;メタファーとシミリ ほか)
第5章 テクストをめぐって―書き手の「心」を読む(テクストとメタ表象;テクストにおける直接引用 ほか)
著者等紹介
内田聖二[ウチダセイジ]
1949年生まれ。Diploma(Lancaster)、MA(神戸市外国語大学、Leeds)。現在、奈良大学教授、奈良女子大学名誉教授。著書に、『語用論の射程―語から談話・テクストへ』(2011、研究社、大学英語教育学会学術賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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