出版社内容情報
スペイン語にはどうしてああいう言い回しがあるのか?何らかのすっきりした説明はできないだろうか?本書は、そうしたスペイン語の多様な「なぜ?」を取り上げ、認知言語学という枠組みからできるだけ普遍的な説明原理を付与するものである。スペイン語の様々な、時に言語使用者を悩ませ、そして研究者にとっては興味深い現象の謎を解きほぐす野心的な試みである。これが達成できるならば、言語研究への些細な、だが重要な一歩となろう。
【目次】
まえがき―スペイン語と多様な、そして普遍的な認知言語学
第1章 言語研究の揺り戻しと科学の方向性の変遷
―認知言語学と生成文法の行き来と多面的・普遍的認知言語学
1. 序―用法基盤に根差した認知言語学
2. 科学的研究の揺り戻し―巨視的な視点
3. 言語研究における歴史の「揺り戻し」―20世紀まで
4. 生成文法と認知言語学の変遷と姿勢
5. 合理主義的認知言語学の可能性
第2章 スペイン語の移動表現についての認知言語学
―英語、日本語との比較を通して
1. 序―本章の目的
2. 移動表現の理論的背景
3. 各言語における移動表現の意味要素
4. 移動表現に包含される経路の意味
5. タルミーによる「イベント統合の類型論」
6. 移動表現に付与されるその他のイベント
7. 移動表現の種類ごとの分析
8. 章結
第3章 スペイン語の動詞と構文の他動性
―文法形式と意味との乖離
1. 序―普遍的な他動性の概念
2. 文法形式と意味の変化について
3. 他動性と文法形式との関連
4. 他動性の高低の指標と過程・結果の重視の差
5. スペイン語と日本語の動詞のスキーマ
6. 章結
第4章 スペイン語のse le V構文の制約と日本語の間接受身
―責任と意図性の応用
1. 序―責任と意図性,se le V構文とは何か、その先行研究の問題点
2. 言語表現における「責任」
3. 非意図性を表す文の責任の所在
4. 章結
第5章 スペイン語のseの態
1. 序―本章の方針
2. スペイン語のseの振る舞い
3. 再帰受身及び受身の一般的傾向
4. seを伴う文の意図性と「予想の裏切り」
5. 無人称能動文と「se+能動態」
6. 章結
第6章 用法基盤モデルに準拠した第二外国語としてのスペイン語教育の実践
―教材開発とアンケート調査の結果から
1. 序―理論的背景
2. スペイン語の教材開発の工夫―戦略的変更
3. スペイン語標準的教科書の補助教材の特徴
4. 学習者アンケート分析による用法基盤モデルに根差した補助教材の有効性
5. 章結
第7章 スペイン語の前置詞ENの認知的機能
1. 序―認知言語学の普遍的な側面、連想と意味ネットワーク
2. enとaの比較
3. enと他の前置詞との比較
4. 理論的背景―認知言語学の普遍的視座
5. 空間的内包関係から抽象的内包関係への拡張
6. 章結
第8章 スペイン語の前置詞ENの意味ネットワーク
1. 序―本章の位置づけ
2. 方法論的背景
3. 事例研究:前置詞ENとその影響範囲
4. 前置詞ENの空間義以外の意味とその
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- 看護管理 (2026年5月号)



