出版社内容情報
近年のレキシコン研究は、単に語彙の分析にとどまらず、意味と語用のインターフェイス、構文や語形成との関係を視野に入れた新たな探求が展開されている。本書は、レキシコン理論における「語彙の情報とは何か」という究極の問いに答えるべく、概念意味論、生成語彙論、分散形態論、形式意味論などの理論的枠組みや、実験、定量的分析といった手法に基づく論考を収録し、レキシコン研究に新たな視点をもたらす意欲的な論文集である。
内容説明
近年のレキシコン研究は、単に語彙の分析にとどまらず、意味と語用のインターフェイス、構文や語形成との関係を視野に入れた新たな探求が展開されている。本書は、レキシコン理論における「語彙の情報とは何か」という究極の問いに答えるべく、概念意味論、生成語彙論、分散形態論、形式意味論などの理論的枠組みや、実験、定量的分析といった研究手法に基づく論考を収録し、レキシコン研究に新たな視点をもたらす意欲的な論文集である。
目次
第1部 語の意味と文の構造(意味合成の領域とレキシコンからシンタクスへの写像;「場所格交替」再訪―多義性と強制に基づく項交替;韓国語における受動文の派生と二重使役の衰退について;「ではないか」構文における節構造と上方再分析;とりたて詞の焦点拡張と多重生起―複文における対比のハを中心に)
第2部 語用論的意味をめぐって(日本語の指示詞の意味と語用論―ソ系指示詞の直示用法を中心に;「普通に」における語用論的意味―客観化・対人化;「Vすることを始める」の持つ「習慣性」―統計モデリングを用いた容認度判断の検証;テシマウは本当に完了のアスペクト形式なのか)
第3部 語や形態素の意味・構造・機能(ダケの語彙的意味―度数の意味から排他性へ;動詞「掘る」の多義性について;5種類の接辞「っこ」の意味と機能;分散形態論と語彙的V-V複合語の意味構成;日本語表現に見る異形態)
著者等紹介
岸本秀樹[キシモトヒデキ]
神戸大学大学院人文学研究科教授、専門分野は統語論、語彙意味論
日高俊夫[ヒダカトシオ]
武庫川女子大学教育学部教授、専門分野は語彙意味論、語用論
工藤和也[クドウカズヤ]
龍谷大学経済学部准教授、専門分野は語彙意味論、統語論、形態論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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