出版社内容情報
本書は発話の表情とは何かを問う情動の言語学・語用論の論究である。コミュニケーションにおいて関連性の諸原理を作動させる関連性モダリティの作用によって話し手と聞き手は情動的につながる。発話の表情の根幹はイントネーションにあるが、様々な感動詞類や情動的構文と相互作用して豊かな情動を生む。その姿を日英語の応答詞・感動詞・文副詞や「のだ」・自発・係り結び・情報構造などの構文に絞って新たな光のもとで描く。
内容説明
本書は発話の表情とは何かを問う情動の言語学・語用論の論究である。コミュニケーションにおいて関連性の諸原理を作動させる関連性モダリティの作用によって話し手と聞き手は情動的につながる。発話の表情の根幹はイントネーションにあるが、様々な感動詞類や情動的構文と相互作用して豊かな情動を生む。その姿を日英語の応答詞・感動詞・文副詞や「のだ」・自発・係り結び・情報構造などの構文に絞って新たな光のもとで描く。
目次
パースペクティブ(ことばと情動の布置)
第1部 情動の根幹―“好ましさ”の期待(YesとNo―“好ましさ”の期待の充足・非充足;「うん/はい/そう」・「ううん/いいえ/いや」と「ええと」・「あのー」―関連性モダリティと“好ましさ”の期待の充足・非充足)
第2部 情動の肌理―感動詞とイントネーションの交響(日本語の感動詞とイントネーション;英語の感動詞とイントネーション)
第3部 情動の意識(OhとAh―情動的関連性への気づき・気づかせ)
第4部 情動と知の織り(「のだ」の真偽性・関連性モダリティ;受動と自発の被作用の並行性;係り結びの情報構造表示;英語の際立ち主語;英語イントネーションの結合機能)
結び
著者等紹介
河野武[コウノタケシ]
1944年千葉県生まれ。国際基督教大学大学院教育学研究科修士課程修了(教育学修士)。大妻女子大学文学部および大学院人間文化研究科教授を経て、大妻女子大学名誉教授。1980~1981年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校言語学科客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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