内容説明
ことばのない思考はありうるか―ことばの本質に切り込む問いを皮切りに、思考の飛躍を生み出す「文法的メタファー」の機能、社会の意識変化を映す英語の姿、日本における英語教育のありようなどの考察へと拡がる思索の地平は、心の「フロー状態」の探索を通して幸福論にまで及ぶ。言語の論集にあって一見異質な趣の創作詩の章は、言語研究歴70年を超える筆者自身の透徹した思考とことばの響き合いを顕現するものといえよう。
目次
第1部 思考と言語(日・英語間におけるオノマトペの落差について;文法的メタファーを考える ほか)
第2部 英語教育論(役に立つ英語について;英会話上達法 ほか)
第3部 現代英語再考(総称文再訪;法の助動詞盛衰記 ほか)
第4部 フロー理論について(幸福論から見たフロー理論について)
第5部 身近のことども(来し方を顧みる;わが著作物をたどる ほか)
著者等紹介
安井稔[ヤスイミノル]
1921年、静岡県生まれ。1944年、東京文理科大学英語学英文学卒業。東京教育大学教授、東北大学教授、筑波大学教授、芦屋大学教授、静岡精華短期大学学長を歴任。東北大学名誉教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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