内容説明
『近代英語文法』の第5巻(統語論4)である。従来の伝統にとらわれない「異端の」文法的説明を試みる。その論述の中心概念はネクサス(主部・述部関係)である。この概念によって、伝統的に不定詞付き対格構造と呼ばれていた構造をネクサスとして再構成し、いわゆる時制なしの構造(非定形文)の不定詞、動名詞、分詞構文や派生名詞を統一的に扱う。さらに、これらの非定形文が成立した歴史的過程を簡潔に説明する。
目次
序論
普通の目的語としての単純ネクサス
結果の目的語としての単純ネクサス
ネクサス目的語に関する諸言
前置詞の支配語(目的語)としての単純ネクサス
第三次語としての単純ネクサス
ネクサス実詞
動名詞 実詞的性質
動名詞 動詞的性質
不定詞
主語、述詞としての不定詞
目的語としての不定詞
目的語としてのto不定詞
前置詞に支配される不定詞
第二次語としての不定詞
第三次語としての不定詞
反応と指定の不定詞
主動詞の目的語としての主語+不定詞
主語+不定詞が主語あるいは述詞として用いられる用法
不定詞についての最後の所見〔ほか〕
著者等紹介
中村捷[ナカムラマサル]
1945年島根県生まれ。現在:東北大学名誉教授。博士(文学)。職歴:東京学芸大学、東北大学大学院文学研究科、東洋英和女学院大学を経て、現在。マサチューセッツ工科大学研究員(フルブライト若手研究員)。カリフォルニア大学(アーバイン校)客員教授(文部省在外研究員)。著書:『形容詞』(現代の英文法7、共著、研究社、1976:1977年度市河賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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