出版社内容情報
姑の一子と嫁の二三、従業員の皐の三人で仲よく営む東京は佃の「はじめ食堂」。
春になり、二三の娘で編集者の要、銀座老舗クラブのチーママの梓や魚政の山手、人気作家の足利など常連客たちとのお花見会をすることに。
筍ご飯、新玉ネギとデコポンのサラダ、スペイン風オムレツなど沢山のおいしいごはんと新趣向の余興があり──(「桜のかき揚げ」)。
表題作ほか「幻惑のフルコース」「おしんこマイラブ」「日陰のサラダ」「コンソメのふる里」の五話収録。
六十五万部突破の大人気シリーズ、さらにパワーアップのシリーズ十八弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
129
人としてどうよという話、夫婦喧嘩は犬も食わないというけど、食っちゃったよと言う話やらあったけど、皐も頑張ってるし、康平と瑠美はお互いリスペクトしていいカップルだと実感できるし、久しぶりに古株常連の魚政の山手さんにスポットが当たったのはうれしいな。改めて、はじめ食堂はいい店だ。今作、紹介された酒は焼酎ばかり。焼酎は、ちょっと苦手であまり飲まないから、さっぱりわからん(笑)。でも、少しは飲めるようになってきたから、ここで紹介された焼酎をいつか飲んでみたい。唯一、紹介された日本酒の“杉錦”は飲んでみたいな。2025/07/22
KAZOO
98
山口さんのこのシリーズも18作目となったようです。最近の状況(物価上昇による店の定食の値上げなど)などを反映してくれていますが、登場しているお酒やメニューなど若干マンネリ化してきているようです。ただ、お花見会もいつものごとく開かれますが今回は料理よりもその内容に工夫が凝らされています。2025/07/17
タイ子
85
前作の全国お雑煮シリーズの続き、香川県の餡餅雑煮の変化球。オーソドックスな食べ方をしないのがこの「はじめ食堂」のいいところかも。自分の立場や地位を守るためには人を利用することも一向に構わない人って何だか悲しいね。そんな話もあれば、以前店で問題が起こった時に関係した人が久々に食堂にやってきた。皐の胸にポッと何かが灯った。でも、この話にはほろ苦いオチが。浅漬けのキャベツの味か…それもなかなか美味しいよ。「はじめ食堂」には連綿と続いてきた歴史と人と人の絆と繋がりがあるんだなってあらためて感じたシリーズ第18弾。2025/07/31
えみちゃん
21
「食堂のおばちゃん」シリーズもいつのまにか18弾!巻と共に登場人物が歳を重ねていくのでときに哀しいお別れもあるけど若い子たちの成長を目にすることができてうれしい。新たに《はじめ食堂》の常連さんに加わったケンさんもすっかりなじんだようで康平さんとのやり取りも楽しい。さっちゃんが一子さんに「お漬物」つくりを習いお店で出してくれるから張り切ってしまうよね。万里くんのときにも思ったけど、一子さんも二三さんも若い子の能力を伸ばす天才だよね。そしていつもなにかしら提起される時事問題。選択的夫婦別姓。稲荷と海苔巻きには2025/07/19
はっち
15
安定のシリーズ いつまで読むんやろう?でも読むとやっぱりおいしそうやし安心する 1話目要の出版社はかわいそう・・・けど不義理をする人にはそれなりの事が返ってくるでしょう さっちゃんも万里もそろそろ自分たちの先行きを決める日が来るのかな? ラストの話は一子さんの若き日が甦る はじめ食堂は一子さん、二三さんから誰かに受け継がれるのか?もう少し今のままでいてほしい2025/08/04
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- 和書
- さみしい夜にはペンを持て