出版社内容情報
初夏。
風薫る季節はどこへやら、江戸では急に暑さが増し、陽が照り付ける日が続いていた。
そんなある日、女将・なつめが内藤宿で営む菓子茶店うさぎ屋に、ぐったりとした僧侶が運び込まれてくる。
背負ってきたのは左平太という男で、おそらく霍乱(熱中症)だろうと言う。
なんでも左平太は薬種問屋井森堂の手代だそうで、教えられたとおりに介抱すると僧侶は生気を取り戻すが……。
「照月堂」で修業したなつめが丁寧に拵える菓子でお客様をおもてなし。
大好評時代小説シリーズ第二作。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみちゃん
14
照月堂で修行を終え内藤宿で茶店《うさぎ屋》を開いたなつめちゃんのシリーズ第2弾です。今回はおそらく熱中症で倒れたであろう僧侶が運び込まれたり、小麦粉を仕入れたいと思っていた店の手代が殺められたり・・っと少々物々しい展開です。安吉さんの荷物すり替え事件で知己を得たお侍さま。勘解由(かげゆ)さまの調べに協力したりとお菓子以外の話も楽しい。照月堂のお店との交流もあり郁太郎たちの成長も見守ることが出来てうれしい。独立したとはいえ久兵衛さんもなつめちゃんを弟子のひとりと扱ってくれることが素直にうれしい。郁太郎が2025/07/20
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