出版社内容情報
個別指導塾・一番星学院桜台校のアルバイト講師、不破勇吾(28)。
この塾の講師はほとんどが大学生で、タメ口で生徒と会話をし、親しみやすい。
だが不破は前職不明の社会人で、しかも冷たく恐ろしい雰囲気を持っていた。
そんな彼の正体に生徒達は興味津々。
だがその塾が本当に揺れているのは、受験、教育虐待、いじめに加え、近辺で連続通り魔事件が発生しているためだった……。
『このミス』大賞出身作家が描く、前代未聞の痛快塾ミステリー!
内容説明
個別指導塾・一番星学院桜台校のアルバイト講師、不破勇吾(28)。この塾の講師はほとんどが大学生で、タメ口で生徒と会話をし、親しみやすい。だが不破は前職不明の社会人で、しかも冷たく恐ろしい雰囲気を持っていた。そんな彼の正体に生徒達は興味津々。だがその塾が本当に揺れているのは、受験、教育虐待、いじめに加え、近辺で連続通り魔事件が発生しているためだった…。『このミス』大賞出身作家が描く、前代未聞の痛快塾ミステリー!
著者等紹介
貴戸湊太[キドソウタ]
1989年兵庫県生まれ。神戸大学文学部卒。第18回『このミステリーがすごい!』大賞U‐NEXT・カンテレ賞を受賞し、『そして、ユリコは一人になった』で2020年にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
94
個別指導塾、一番星学院が舞台。アルバイト講師の不破は実は元刑事。生徒達は不破の正体は知らない。幼馴染の龍也と梨央や生徒達が塾内で起こった問題を助けようとするが、いじめや親による教育虐待等が絡んだ内容なので一筋縄にはいかず、不破が前職の経験や技術を持って陰ながら解決に導く。ライトなミステリーな感覚も、最終章で不破の元同僚雪室巡査が殺され、冒頭に示されていた近辺で起こっている連続通り魔事件との関連が判明する流れに。中学生ぐらいの子たちでも楽しめる内容かな。2025/04/23
のんちゃん
33
個別指導塾、一番星学院桜台校のアルバイト講師不破は、この塾には珍しい社会人講師。他は大学生講師で生徒にもフレンドリーなのに、不破は硬い感じで恐ろしい雰囲気さえ醸し出していた。そしてこの塾では色々な事件が起きる。それを彼は静かに解決していく。実は彼の前職は…という塾舞台のミステリ。このミス大賞作家さんの作品だが、なぜか私にも犯人はわかってしまった。然し乍ら前職の技術をもって、事件を詳らかにしていく様は、なるほどと感心させられる。生徒目線のくだりもあり、その対比も面白い。軽く読めるミステリ。楽しめた。2025/03/23
papako
32
朝日新聞で紹介されていたかなんかで気になって。塾講師の正体はあっさりわかるんだ。中学生たちの探偵活動はメインではないのね。彼らの調査の結果を元刑事の塾講師が利用して推理していた。教育虐待って多いんだろうな。極端ではなくても、こういう思考になる親は多そう。しかしカッターで人を殺した後、そんな模擬試験程度でおさまるかなぁ。人の血をあまくみてない?2025/05/08
ベローチェのひととき
26
妻から廻って来た本。個別指導塾が舞台のミステリー。塾の近くの舗道で何件か通り魔事件が発生しており、まだ犯人は捕まっていない。塾生で中学三年生の梨央、龍也、萌絵とアルバイト講師で元刑事の不破が真相に近づいていく物語。その間にも、塾内でのいじめや親による教育虐待も絡んでくる。軽い気持ちでミステリーを読むのにうってつけだと思います。2025/04/01
ち~
25
塾生たちのイジメ問題や家庭問題、通り魔事件から殺人事件まで。的の外れた生徒の推理を軌道修正するかのような緻密な謎解き。経験は浅いが、悩み多き中高生達と向き合い教師としての手応えを少しずつ実感している所が良かった。イケズな大神検事も好きだけど実直な不破も好き。またまた素敵な探偵を誕生させてくれてありがとうと伝えたい!当然、続編希望です! 2024/12/19