出版社内容情報
銀座のはずれにある、ちょっと変わった「ちぐさ百貨店」。
千種綺羅の祖母美寿々が営むこの店は、雑貨を売る傍ら、尻尾に魅力が隠された焼きたてのたい焼きも販売している。
そんな店を訪れた人々の心を、美味しいたい焼きと所狭しと並べられたこだわりの品々が癒やしていく。
ハンドメイドの一点物アクセサリー、親子をつなぐつげ櫛、季節外れのスノードーム、店頭に飾られた鯛の木型……。
雑貨が人と人を、そして思い出をも、つなぎ癒やしていく、心温まる再生の物語!
内容説明
銀座のはずれにある、ちょっと変わった「ちぐさ百貨店」。千種綺羅の祖母美寿々が営むこの店は、雑貨を売る傍ら、尻尾に魅力が隠された焼きたてのたい焼きも販売している。そんな店を訪れた人々の心を、美味しいたい焼きと所狭しと並べられたこだわりの品々が癒やしていく。ハンドメイドの一点物アクセサリー、親子をつなぐつげ櫛、季節外れのスノードーム、店頭に飾られた鯛の木型…。雑貨が人と人を、そして思い出をも、つなぎ癒やしていく、心温まる再生の物語!
著者等紹介
長月天音[ナガツキアマネ]
新潟県生まれ。大正大学文学部卒業。飲食店勤務経験が長い。2018年『ほどなく、お別れです』で第19回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
99
銀座にあるたい焼きも食べられる雑貨屋さん。お店を切り盛りするのはサバサバしてるおばあちゃん、人生にちょっと行き詰まってる孫、たい焼き担当のアルバイトの青年。居心地良さそうな空間で紡がれる物語は温かく。切ないラスト待ってたけど素敵な物語でした✨雪国の春の訪れを語る描写はまさにそう!って感じで新潟出身の長月天音さんならではだなぁと嬉しかったです♥️ 2024/11/05
machi☺︎︎゛
97
銀座のはずれにある「ちぐさ百貨店」。百貨店とつくけれどここの名物は尻尾に隠し味があるたい焼き。後は店主の美寿々さんが自分の好みで集めた雑貨たちが並ぶ。憧れの仕事に就くも理想と現実の違いで辞めてしまった美寿々の孫、綺羅はちぐさ百貨店を継ぐ事に。一つ一つの雑貨に込められた願いやそれを買いに来るお客さんの願いや思い。美寿々と綺羅、初めはいい関係とは言えなかったけど美寿々の本音を知って変わっていく綺羅も良かった。2025/03/19
ぶんこ
57
銀座生まれの、あと数年で90歳の美寿々さん。実家で雑貨屋さんを営み、なんと鯛焼きも売っています。孫の綺羅は40歳独身で、会社を辞めて引きこもっていました。ある事情で18年間祖母とは疎遠でしたが、店に呼び出され、あとを継ぐようにと言い渡されます。鯛焼きを焼いているのはアルバイトの葵。祖母が熱海の施設に入った後、お店のキャビネットの鍵のかけられた引き出しの鍵を見つける。祖母が、事故死した母の遺品を、素早く引き取っていった事情。優しさに溢れていて、温かい涙が溢れました。2025/05/22
Karl Heintz Schneider
51
銀座のはずれにあるちぐさ百貨店。洋を問わず様々な雑貨が所狭しと並べられている。元々扱っていたのは雑貨だけだったけどとあるきっかけでたい焼きを扱うことに。そのエピソードにほのぼの。久々に帰って来た孫の綺羅がバイトの葵クンとともに近々引退する祖母の後を継ぐべく奮闘する物語。「アンタはアンタ、アタシはアタシ、それぞれの場所でちゃんと生きてきた。それぞれの場所でちゃんと生きていてくれればいい、それが人生ってもんだろ。」18年ぶりに孫に会った祖母のせりふ。かっこいい!と思いつつ、そこまで割り切れるものなのか。2025/01/07
カブ
50
銀座の雑貨店「ちぐさ百貨店」。雑貨を売る傍らで売られているたい焼き。これが美味しそうで、食べたァ~いと思ってしまうほど。お店のお客さんとの繋がりも暖かく、ほっこりする。続きがあるならきっと読む。2025/05/21