出版社内容情報
〈山下町の名探偵〉と呼ばれるロンこと小柳龍一に、地元の先輩で神奈川県警捜査一課の刑事・欽ちゃんこと岩清水が頼みがあるという。
欽ちゃんが警察官になるきっかけを作った先輩警官・須藤が殺されたのだ。
「危ない橋を渡ってでも敵を討つ」と意気込む欽ちゃんにロンは協力を申し出るが……。
ロンに訪れる最大のピンチを描く表題作ほか三編を収録した、風雲急を告げる大人気シリーズ第五弾!
内容説明
“山下町の名探偵”と呼ばれるロンこと小柳龍一に、地元の先輩で神奈川県警捜査一課の刑事・欽ちゃんこと岩清水が頼みがあるという。欽ちゃんが警察官になるきっかけを作った先輩警官・須藤が殺されたのだ。「危ない橋を渡ってでも敵を討つ」と意気込む欽ちゃんにロンは協力を申し出るが…。ロンに訪れる最大のピンチを描く表題作ほか三編を収録した、風雲急を告げる大人気シリーズ第五弾!
著者等紹介
岩井圭也[イワイケイヤ]
1987年生まれ、大阪府出身。北海道大学大学院修了。2018年『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
90
横浜界隈での事件をロンが解決していく今回は地下アイドル事務所、ソフト闇金、大麻グミ、そして今巷で増えている闇バイトの強盗事件との5編、それぞれ現代の闇とも言える問題に切り込んで行く、合法か違法がグレーソーンで蠢く犯罪者、凶悪でもない普通に生活していた人が一つ間違えると犯罪に手を染めてしまう、しっかり見極めて判断しないと日常を手放してしまいかねない、それにしてもロンが危ない事首を突っ込み過ぎて危なっかしい。2024/11/18
ma-bo
86
〈山下町の名探偵〉と呼ばれるロンこと小柳龍一シリーズ第5弾。地下アイドル、闇金融、合法ドラッグを題材にした短編3話+幼なじみで警察官の欽ちゃんがメイン、先輩警察官が殺されその裏に潜む闇バイトの指示役を追う表題作中編の4話。ロンを捨て逃亡した実の母親南条不二子の影がみえてきたラスト。ヒナ、凪、マツ、欽ちゃんと第2弾以降ロンの仲間の過去に迫ってきた流れから、次作ロン自身が決着をつけ完結か!?2024/11/29
キムチ
62
岩井さん、脱力シリーズ2冊目。山下町界隈が良く匂う。ディテクティブ・・ま、探偵だけど、緩く、読む劇画調。お互い通称、あだ名で読みあう温度感、押し活、半グレ、合法、大麻、社会の裏面でじわっと広がっている今の令和の空気が見える。男女問わず、蠢く中で日々懊悩する時間・・そこに雇用問題、食っていく為の手段の良否・・倫理観以前の懊悩は半世紀前と色が違っている。とはいえ、何れもハッピーエンドなんで安心して読める。6で繋がりが見えそうなロンと不二子。。でももうこのシリーズはいいかも。2025/05/08
moonlight
43
横浜を舞台に社会問題を織り交ぜながら“山下町の名探偵”ロンの奮闘を描くシリーズ、第5巻。地下アイドル、ソフト闇金、合成大麻。ニュースで見聞きした以外の事情を知ると闇は思っている以上に身近にあることがわかる。そして掲題作は闇バイトによる強盗事件を描く。ロンはもはや地元の名探偵の域を越えてかなり危険なことに。これまでちらちらと登場しているロンの母親の闇が予想以上に濃いことにも戦慄。ヘビーな展開になってきたものの、読了後は無性に唐揚げが食べたくなった私😅2025/02/17
シフォン
42
シリーズ第5弾。本丸に近づいてきたのか?世間で問題になっている闇バイト、怖すぎる!またロンが危ない目にあってるし、何が真実なのか、なんでそんなことになるのか、6巻で明らかになるのかな?ロンの祖父である良三郎が交通事故で怪我をして入院している間に清田弁護士に翆玉桜を事務所として貸すことに。この弁護士どーなのかな?地下アイドル、ソフト闇金、大麻がらみの指定薬物も今時の事件で考えさせられる。2025/02/04